第18回俳句同好会
2015年06月21日
原則として毎月第3金曜日に予定している多摩稲門会のサークル「俳句同好会」の6月例会は第18回目、19日午後1時から多摩市の関戸公民館で実施された。メンバー8人のうち5人が出席したが、欠席の3人も投句と選句を行った。
これまで欠席者は事前投句しても出席していないため選句はできなかったが、6月例会から句会の進め方を変えた。従来は句会当日、会場で投句し、それらを手分けして清記し、清記用紙を回して見ながら選句した。
今回は句会の1週間前にメンバーが世話役まで投句を連絡し、世話役はそれらをまとめてメンバーにメールで伝えた。欠席者は句会当日までにメール、ないしは電話で選句を世話役に伝え、世話役が当日欠席者に代わり選句をメンバーに知らせた。
メンバー本人や家族の高齢化が進み、ともすれば体調不良になりがち。やむを得ず欠席する場合に対処したものだ。
当日の選句は以下の通り。カッコ内は選句者名、◎は特選句。
楽しみはほまち畑の初胡瓜 辻野多都子(中川◎、又木◎、金子、川俣)
拾ひつる青梅手向けし牧水碑 金子宏二(川面◎、辻野◎)
山蔭の蛍袋に秘めしこと 辻野多都子(金子◎、川俣、中川)
吹くままに銀座通りの夏落葉 中川邦雄(川俣◎、金子、萩尾)
饒舌と冗談が好き老いた虻 中川邦雄(萩尾◎、川面)
譲られし席に薫風さり気なく 金子宏二(長張◎、萩尾)
露坐仏や梅雨空遥か来世透く 川面忠男(川俣、金子、辻野)
二筋の木臼の罅(ひび)や梅雨に入る 川俣あけみ(辻野、長張、萩尾)
青鷺の川魚待ちたる逆さ影 川面忠男(辻野、長張、中川)
さくらんぼよく肥え笑ふ見舞客 川俣あけみ(長張、中川、萩尾)
風薫る巨樹の走り根岩を抱く 長張紘一(辻野、又木)
青葉揉み仄かな香り風となる 長張紘一(金子、川面)
孫先に登る石段夏落葉 又木淳一(長張、中川)
木の香満つ駅に郭公谺して 金子宏二(川俣、又木)
グランドゼロ碑(いしぶみ)の名に五月闇 辻野多都子(川面)
人化する急な斜面の七変化 川面忠男(又木)
晩酌は世界遺産よ冷奴 萩尾昇平(又木)
掘りなづむ遺構の端の姫女苑 川俣あけみ(川面)
(文責・川面)