「酒宴を盛り上げた安保論議」
2015年07月26日
54回目のグルメの会は定例日の7月22日、京王多摩センター駅近くの和食店「かごの屋」で開催し、女性ひとりを含む9人が参加した。梅雨明け後炎暑が続いたせいか、体調不十分なひとりが急きょ不参加、久々のふた桁割れとなった。
しかし恒例のショートスピーチでは、テーマを渦中の安保法制問題に絞ったこともあり、酒の勢いも手伝っていつも以上に活発な意見が飛び交った。
まずは浪久圭司さんの音頭で乾杯。冷え切った生ビールがのどを潤し、暑さを一瞬吹き飛ばしてくれた。卵豆腐のイクラ・トロロかけやキュウリの蛇腹切り、ヤマモモの蜜煮などの前菜を皮切りに、本マグロの中トロと赤貝の刺身、赤魚の西京焼きが次々と運ばれたころには、飲み放題の日本酒や焼酎の酒量もぐんぐん増えて宴たけなわ。
安倍政治の行方にかねて警鐘を鳴らしてきた広田進さんをトップにスピーチが始まり、安保関連法案に対する注文や異議申し立てが相次いだ。広田さんは核兵器や尖閣防衛の対米依存を肯定しつつも、「安倍さんは米国の戦争に自衛隊が駆り出されないようにしてほしい」。浪久さんは「おじいちゃんの仇討をしようとしているのかと思う」と、日米安保条約改定後退陣に追い込まれた岸信介元首相の無念を晴らすのが安倍首相の狙いと指摘。「民主党のトップが戦争の道を開こうとしているとなぜ言えないのか。毎日酒飲んでいる」と苛立ちを示した。
川面忠男さんは「戦争にならないために何をしたらいいのか、急がずに議論すべきだ」、長張紘一さんは「戦争しませんなんて言う必要はない。戦争は起きないと思う」、橋本孜さんも「日本は(本格的な)再軍備なんてできない」といずれも強調した。櫻井和子さんは「戦後レジームの見直しで安倍の理想は北朝鮮ではないか。5、60年遅れている」と断定した。
NHK出身の西村弘さんは「安倍には腹が立つことが多い。籾井(勝人)が会長になったのも安倍が親しい人物を経営委員に送り込んだから」と問題発言を繰り返す現会長人事の背景に不満をぶちまけた。
世話役は、安倍首相の政治姿勢の深層には、学歴などのコンプレックスがあると分析した。