「美味しい鰻にスピーチも滑らかに」
2015年09月27日
55回目のグルメの会は24日、JR国分寺駅から歩いて10分ほどの鰻店「若松屋」で開いた。この店が三鷹にあった時は太宰治のお気に入りだったという触れ込みのせいか、男性12人、女性ひとりが参加した。久しぶりに顔を見せた長老、田中亮介さんの音頭で乾杯、生ビールで酒宴が始まった。
ホタルイカの沖漬けや生クラゲ酢などの前菜に続いて、マグロやカンパチ、甘エビの刺身、エビとタコの酢味噌和えがテーブルに並んだ。日本酒や焼酎などが次々に注文され、酔いが回ったころに浜名湖産鰻の半串丼が登場。洗練されたタレに包まれた身はやわらかく、評判通りの美味だった。
恒例のショートスピーチが始まった。先陣を切った田中亮介さんは、安保関連法案の審議が大詰めとなったころ、都心の中国大使館の正門前で4、50人の老人が拝んでいた光景を紹介、日中関係の不安の高まりに懸念を示した。西村弘さんは、同法案に反対して国会周辺に集まった人たちに個人参加が多かったのは「民主主義の進歩かな」と評価した。
川面忠男さんは多摩市永山の公民館で開かれた多摩白門会(中大OB会)の絵や写真の展覧会を観て、多摩稲門会での開催検討を呼びかけた。浪久圭司さんと櫻井和子さんは世界ラグビーでの日本の健闘ぶりをたたえた。依田敬一さんは、政府が導入準備を進めているマイナンバー制度の問題点を、川柳を引用しながら指摘した。
広田進さんは安倍晋三首相に対し、大きく膨らんだ企業の内部留保を給与などに回させて若者の暮らしにゆとりを、と要望した。「宝の道」として多摩市唐木田の自然道を推薦したのは中川邦雄さん。「階段が多く体力づくりにいい」と述べ、週3回ほど歩くという。この春六大学と全国大会の制覇を果たした早大野球部の祝賀会に出た湯浅芳衛さん、高橋広・新監督の手腕を高く評価して多摩稲門会文化フォーラムの講師として迎える意向を示した。
上條喜義さんと河合一郎さんは喜寿に達した感懐に浸った。浅草の虎姫一座の興行を楽しんできた小林勲さんは、「観客を巻き込んでくれるので興奮した」。