山歩きの会 10月特別企画奈良・山の辺の道
2015年11月08日
世話人川面さんの30回目を記念する「歴史に遊ぶ会」は、「奈良・明日香路の旅」が企画された。翌日30日は自由行動となり、引続き街の史跡巡りのコースとハイキングコースに別れ、僕ら川面さん・櫻井さん長張は、山の辺の道を歩くハイキングとなり、「山歩きの会」特別企画となった。
奈良駅前のビジネスホテルの朝食後、他のメンバーと別れ、9時40分のJR万葉まほろば線で三輪駅に向かった。帰路の駅天理駅を過ぎ四つ目の三輪駅で下車し、徒歩開始した。
大神(おおみわ)神社は三輪神社ともいい、最古の神社と云われている。川面さんの友人を通して事前に連絡され、拝殿とご神体である三輪山と区切る三輪鳥居に招かれた。
手水で清め口を濯ぎお祓いを受けた後、拝殿の背後に回り三輪鳥居の見学をすることができ、貴重な経験であった。
ご神体の三輪山の裾に沿って山の辺の道を北上する。細い沢のような狭井川を渡り進む。鄙びた玄賓庵は平安時代の初期、玄賓僧都が隠棲したと伝える庵に寄り、更に進む。
道幅は狭いが、整備された道標に従って進んで行く。
起伏の比較的少ない山道であり秋の清々しいハイキングが楽しめる。週中のせいか人はそれ程多くないが、同じような観光客が見えるとルート上であることが確認でき安心できた。
案内役の川面さんは同じルートを逆に南下するコースを経験されている。ルート上には、その地に相応しい万葉の歌碑が、点々と置かれている。
桧原神社を過ぎ、三輪山の裾の山道から離れ、巻向川を渡ると暫く民家が続く街中の道となる。ちらほらと現れる観光客と抜きつ抜かれつで同じルートを辿っている。
西側に続く線路の向う側の箸墓古墳は、卑弥呼の墓ではないかと云われ、多くの古墳が集中存在している。
それらを含む、纏向遺跡の範囲に入るが、山の辺の道からそれて、東側の巻向山方面に上る。こちらに向かう観光客はいない。
相撲神社を更に上り、天皇の御前の守護神を祀る兵主神社に寄った。
再び山の辺の道に戻り、開けた田畑の中を進んで行く。ほとんどの稲はすでに刈られ、藁が焼かれている場所もある。
遠くの緑の小山は景行天皇の前方後円墳で長閑な山の辺の道が続いている。小さな古墳はいたる所に見られる。
南北に長い奈良盆地の東の山麓を北上する。刈りとられた田は広く続き、丘陵地には蜜柑畑や柿園が盛んに栽培され、果実がたわわとなっている。道沿いの民家には無人の売り場を設け、柿や蜜柑を販売している。櫻井さんは吊り柿用の渋柿を入手していた。
崇神天皇陵の外堀のダムの堰堤のような土手の上を進み、外堀を下った所が長岳寺の一帯となる。
1時過ぎに長岳寺の山門に辿り着き、大和名物の三輪手延べひね素麺のにゅうめんを味わうことができた。すきっ腹には美味であった。偶々、大地獄絵開帳行事が開催され住職の説明を聞くことができた。
終点までまだ遠く先を急ぐことになった。竹之内・萱生(かよう)環濠集落や夜都伎神社、内山永久寺跡等足早に観光して、最後の石上(いそのかみ)神宮に4時過ぎに辿り着いた。