多摩稲門会山歩きの会10月例会(第187回)
2019年10月13日
「山歩きの会」例会は10月8日、横浜市北西部の丘陵地帯に残こされた67haの里山のハイキングである。夏の暑さは毎年厳しくなるように感じる。10月を過ぎても猛暑を記録し今日も暑くなるとの予報であった。
辻野多都子さん、荒井孝之さん、鈴木忠男さん、林 譲さん、坂田洋介さん、長張紘一の6名の参加である。青木さんと十日市場駅まで一緒であったが、体調不良となり参加を見合わせ、残念ではあるが途中で帰路に向かった。坂田さんは昨年の11月以来2回目の参加である。
十日市場駅から南に真っすぐメイン通りを上って行く。やがて閑静なマンションが立ち並ぶ地区に出る。その中をやや左側の方向を目指し、マンションの中を進むが、大分左側の通りに出てしまった。住宅地がある台地の南側は斜面となっているようである。やがて新治里山公園に降りる階段が現れる。南側は里山の広い景色が現れた。眼下にある左側の建物は里山交流センターの管理事務所である。
管理事務所に入る前に、右側にある旧奥津邸の建物群を見学した。この地区に古くから住まわれ、所有していた緑地や建物群を寄贈されたとのこと。そして管理棟の展示物を見た後里山に入る。背後の住宅のある台地とは様変わりの景色が広がっている。右側の南斜面には農家と思われる家並みがあるが、左側は農地がひろがっている。棚田の下の広場には、沢山の若い母達がシートを広げて雑談をしていた。
棚田が広がる向こう側の登り口に入る。ツリカネニンジンの群落が見事であった。へぼそと呼ばれる場所は公園の西側の縁となり、高台地には住宅が迫っている。杉林や竹林、シダ類の多い場所、沢から尾根に上るコースや、尾根に沿っての高低差のない尾根道のコース等、バライアティにとんだ公園である。
「見晴らし広場」と呼ばれる広場から、申し訳程度に北側の東名高速道路方面の景色が見える。公園全体の高度はあまり高くない。暫く休息し直ぐ下の食事場所の「池ぶち広場」に向かう。広場には栗のイガが沢山落ちている。中の栗は殆どなく、ハイカーが持ち去ったのであろう。一つのテーブルに皆集まり昼食をとる。
「池ぶち広場」と呼ばれる小さな沢の底部の広場は、以前は棚田として利用されたような場所にベンチが並べている。谷間ではあるが、帽子が飛ばされるほどの風が強く吹いていた。最長老である荒井さんのご参加はBコースの2008年2月の「武者小路実篤記念館」の見学以外の記憶がない。油絵を描く趣味豊富な方で、主に「悠々歩く会」に参加されていた方である。「悠々」から「ピンコロ会」の世話人であった中川さんは、今月末に熱海の老人ホームに移住される。
園内のコースの幾つかは、地域住民の生活道路として利用されていた。幅1mほどの細い道の両側に杉並木が続くところもある。30人ほどの園児たちが賑やかに上ってきた。僕らはその道を下りる。鈴木さんの口笛が前から、後ろから聞こえてくる。甲斐駒・北岳登山でも聞こえたメロディである。
午前中に出会った大勢のママ達はまだ同じ場所で歓談していた。乳児を抱っこし里山を一周して帰ってくる子供達で賑やかであった。乳母車が一杯並べられ、近場の住民の憩いの場所であることがわかる。
里山交流センターの管理棟に戻り、再度の休憩を終わり1時半に帰路に着いた。早い時間であったが、多摩センター駅の居酒屋「たまの里」で懇親会が始まった。
長張記