歴史に遊ぶ会10周年の記念冊子を発行
2019年10月20日
多摩稲門会はサークル「歴史に遊ぶ会」が10周年となる記念に「旅と史談のサークル記」と題した冊子を発行する。
同会は2009年11月に第1回の例会を開いた。来る11月で10周年になる。この機会に「旅と史談のサークル記」と題した冊子を発行することにしたものだ。
第1章は「大きな旅」篇で奈良の明日香路と山の辺の道、それに佐渡の旅の紀行文で構成している。明日香路は奈良県指定のガイドになっている早稲田の先輩に案内してもらった。その縁で大神神社のご神体である三輪山の前まで拝観できたのが特筆であろう。
第2章は「小さな旅」篇で静岡市の史跡巡り、鎌倉の古刹巡り、都電沿線の史跡巡りで構成している。いずれも日帰りの旅である。静岡の旅は静岡高校の卒業生である筆者が案内役となった。鎌倉は鎌倉稲門会の方にガイドを依頼した。荒川線沿線の史跡巡りは藤井國男会員が綿密な下見をしたうえで案内したものであった。
第3章は「史談会」篇だ。「伊達騒動の真実」、「幕末の庄内藩秘史」、「秩父事件」で構成している。「伊達騒動の真実」は仙台勤務の経験がある筆者が『宮城県史』の寛文事件、いわゆる伊達騒動に関する記述などをもとに語った内容の記録だ。「幕末の庄内藩秘史」は辻野多都子会員の先祖が「丁卯(ていぼう)の大獄」で佐幕派によって処断された勤王派の中心人物であり、辻野さんから資料をいただいて史談会を行った、その際の記録だ。また「秩父事件」は現在、稲門会の会長である尾ノ井光昭さんが同事件の130周年に当たる2014年に資料を読んだり現地を歩いたりして語った内容の要旨である。
冊子はサイズがA5、約160頁、カラー写真を16枚入れている。発行日は令和元年11月1日、発行者は多摩稲門会、編著者は川面忠男(歴史に遊ぶ会の世話人)、印刷所はヤマオー事務機(東京・中野)となっている。50部限定の非売品であり、製作費は多摩稲門会会員の協賛金を募って充てる。