「ロブスター味わい深めた早慶交流」
2020年01月26日
81回目のグルメの会は、初めて多摩三田会から男性3人が参加して京王線多摩境駅に近い「レッドロブスター多摩境店」で開いた。多摩稲門会からも男性7人、女性ふたりの9人、早慶合わせて12人が参加した。各サークルを通じて初の早慶本格交流とあって、多摩稲門会の尾ノ井光昭会長が歓迎の言葉を添えてビールで乾杯の音頭をとった。
早速前菜と、レタスにチーズとベーコン、ブラックペッパーなどを混ぜ合わせたシーザーサラダが運ばれた。ジャックダニエルのハイボールや水割り、秋田県の銘酒「雪の茅舎(ぼうしゃ)」、カクテルなど飲み放題の酒やソフトドリンクが次々と注文され、たちまち宴が盛り上がった。
次いでスープ「クラムチャウダー」が出されたあと、メインディッシュのロブスターが登場。大きさが30センチほどもあるため、好みに応じてさっぱり風の「スチーム」、ややこってり風の「オーブン焼き」に調理された1尾をふたりで分け合った。
恒例のショートスピーチが始まり、早慶双方のちょっぴりせめぎ合い風の発言と笑いが織り交ぜられ、酔いも回ったせいか和気あいあいの雰囲気。
早大サッカー部監督を務めた由井濱洋一さんが「85歳になって15分も歩くと胸が苦しくなる。でも仲間とサッカーを楽しんでいるときは不思議と何でもない」とサッカー歴70年以上の効用を披露した。早慶サッカー部の現状については、「しばらく1部と2部を入れ替わる時期が続いたが、いまはリーグ戦で一緒に戦えるようになってうれしい」と語り、ラグビーに劣らないような人気回復を期待した。
これに対し三田会の自称「親善大使」、清家謙吾さんが「実はサッカーよりラグビーに関心がある。それで稲門会からも多くの方が参加したラグビーのルール説明会を開いた。でもサッカー好きを調べて慶早戦を呉越同舟で観戦したい」と応じた。由井濱さんも早慶戦は6月か7月にナイターで開催とPR、実現に一歩前進した。
稲門会側からは、11年ぶりに全国大学選手権を制覇した1月11日の早明ラグビー戦の感激を吐露する声が相次いだ。川面忠男さんは「『マスク取り効果のエール空に抜け』という自作の俳句が、きょう午前中の句会でこれまでになかったほどの高い評価を得た、これも早明戦のおかげ」。早明戦の席の確保に大活躍した菊澤光江さんは「予想を訊いて負けを半ば覚悟していたが前半から圧倒。早稲田は卒業しても楽しめる」。
柴田香代子さんは「私は立教大卒だけど、稲門会の準会員に快くしていただいた。そして三田会主催の鎌倉ハム見学とグルメの会にも参加できて素晴らしかった」と早慶との絆に感謝した。
尾崎隆教さんは早慶ともに受験し、知人の体験なども紹介。「早慶は甲乙つけがたい。慶応には畏敬の念を持っている」。
NHKアナウンサーだった西村弘さんは奈良放送局時代に高松塚古墳の発見に遭遇した時の秘話を披露。発表の記者会見があることを知って、本業ではないものの密かに現場に駆けつけ、壁画の「特ダネ映像」を見事にものにした。カメラマンのためにライトを手に持って手伝ったのだ。
数カ月前から「声枯れ」に悩んできた上條喜義さんは、医師から「歌うのがいい」と薦められ、「きのう多摩稲門会のいねの会で歌ってきたら、きょうは完治した」と「美声」で語った。
尾ノ井会長は6月21日の多摩稲門会創立40周年記念講演会に寺島実郎・多摩大学長を講師に招いたことを紹介。「講演後の懇親会にもぜひ多数ご参加を」と呼びかけ、「会費は三田会より安いです」。
三田会グルメの会の幹事寺田秀夫さんは「3、4年幹事をやっていて毎回新しい店でやっているので情報の提供をお願いしたい」。同ハイキングの会幹事の中田俊一さんは「多摩近辺を5キロぐらい歩いている。グルメの会と同じ日にしているので寺田さんといっしょに下見している」。三田会はフランクな会だそうで、毎回20人程度が参加しているという。
世話人の浅井は「三田会から交流の呼びかけがあった時は、カツを入れて欲しいということかと思ったが、三田会忘年会に参加して清家さんのバイタリティーに圧倒された。その活力を大いに学んでいきたい」と交流の意義を強調した。