第74回俳句同好会
2020年02月23日
多摩稲門会の第74回俳句同好会が2月21日、多摩市の永山公民館和室で開かれ、いつもの通り6人が投句と選句を行ない、その後で合評した。立春からほぼ2週間が過ぎており、全体としては早春を詠む句が多い句会となったが、日によっては寒が戻ることから冬の季語の句も少なくなかった。 当日も楽しみながらの勉強会になった。
〈鰭酒の炙り香ほのか手酌酒〉は上5が〈鰭酒の〉、下5が〈手酌酒〉と名詞になっているが、これは観音開きといって避けたいケースだと指摘され、〈手酌酒鰭の炙り香ほのかなり〉と直された。
30句が投句されたうち17句が選句され、13句が選外になった。最後に選外句についても合評する。〈ラグビーの「荒ぶる」歌ひ夕日燃ゆ〉は散文調であることが難だが、〈ラグビーの「荒ぶる」歌ふ夕落暉〉と直された。〈夕日燃ゆ〉が〈夕落暉〉となっただけで格調が高くなり景も大きくなった。
投句は当季雑詠句が5句だが、当日は川俣あけみさん、辻野多都子さんの投句がすべて選句された。また長張紘一さんの〈徒長枝を絶つ音軽し梅ふふむ〉、又木淳一さんの〈料峭や相知の友のメール果つ〉が高得点句となった。
句会後はいつもの通り最寄りの店で6人が生ビールを飲むなどして懇親した。
選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名(特選句は◎で表記)。