【早稲スポ・オッカケたい】
2020年11月15日
さる11月7、8日に野球・早慶戦が行われ、総勢10名が神宮球場で観戦・応援を行いました。その結果をご報告します。
今秋の東京6大学野球は、新型コロナ禍の中、例年と異なった方式で行われた。通常は、対校戦で先に2勝したチームが勝点1を得て、勝点の多いチームが優勝、というルールである。今春は、8月18日から1回戦総当たり方式で、各校が全5試合を戦い、法政が4勝1敗で優勝した。真夏の「春季リーグ戦」が終わって直ぐに「秋季」が9月19日から始まったのである。
早慶戦に絞って話をしよう。この11月7日までの両校の成績は、早稲田は、慶応以外の4校との試合を終え、5勝0敗3引分け、慶応は6勝0敗2引分け、どちらも負けはないが、今シーズンに限りポイント制なるものが採用されていて、勝ち=1ポイント、負け=0ポイント、引分け=0.5ポイント、が与えられる。早稲田は6.5ポイント、慶応は7ポイントで、早慶戦を迎えたのだった。
11月7日(土)の第1戦を、観戦することになったのは、早大野球部OBの方の伝手があったからである。普通では手に入れることができないプラチナ・チケットだ。10人がこの試合をナマで見られることになった。試合開始の2時間半前に神宮球場に集まり、11時30分の開場で球場内に入る。いつもの野球観戦と違って、バックネット裏2階席に座る。
私は、前日、ふと思い立って、スコアブックをつけることにした。小学5年生の時に記入法を覚え、中学で野球部に入部し、事情があってプレイヤーを諦め、2年生の秋からマネージャーに転向した。スコアブックをつけるのは、その時と団地の草野球チームでの50歳代以来である。
さて、午後1時プレイボール。早稲田の先発投手はもちろん早川主将。今季は4勝0敗、防御率は0.25というとてつもない数字だ。既にプロ野球ドラフト会議で、楽天イーグルスに1位指名されている。試合は5回まで早稲田が慶応の好投手木澤(彼もドラフトでヤクルトスワローズの1位指名選手)の前に1回裏1死1,2塁のチャンスに4番岩本、5番丸山が倒れ、その後は2回から5回まで3者凡退。だが、6回裏早稲田は1死後、1番金子が四球で久しぶりに塁に出、3番滝沢の右翼線の2塁打で均衡を破り1-0とリード。しかし慶応も7回表に4番正木が右中間を破る2塁打を放ち、二つの内野ゴロでホームインして、同点とする。早稲田は7回裏1死後、7番1年生ながらショートのポジションを確保している熊田がライト前にヒットで出塁、8番蛭田(ひるた)が見事な流し打ちでレフトスタンドにホームランを放ち、これが決勝点となって、早川が8、9回を5三振に打ち取り、この試合15三振を奪う好投で、勝利した。この時点で早稲田は7.5ポイントで慶応を抜いて首位に立った。
我らの祝勝会は、新宿西口の「銀座ライオン」で。女性2人を含む10人が美酒を交わした。
翌8日の第2戦は、テレビ観戦である。これは多くの方がご覧になって快哉を叫んだことだろう。4回の裏を終わって2-1と慶応がリードして、8回裏の早稲田ピンチには、前日9回を完投した早川主将がリリーフし、9回の早稲田の攻撃になる。慶応の投手は木澤、2アウトになって絶体絶命の場面で、7番熊田(1年)がヒットで出塁する。次打者は昨日のヒーロー蛭田を迎えたところで、慶応・堀井監督はエースを替えて、8人目の投手に生井を送る。その初球、蛭田の1打はバックスクリーンに飛び込む逆転ホームラン。
余りに劇的な瞬間だった。早川主将はその裏の慶応の攻撃を抑え、早稲田は5年ぶりの優勝を飾ったのだった。