第88回俳句同好会
2021年04月18日
サークル「俳句同好会」の第88回となる4月例会は、メンバー9人が全員出席して16日午後に開かれた。投句された43句のうち最高得点句は〈蝶低く影ころがして縺れ合ふ〉、蝶の動きの影まで凝視している。次席の〈転生も地球の子なれ花の昼〉は、亡き夫に「戻って来い」と呼びかけた夫恋の詩だ。
1点句だが、〈孜々として孜々として父昭和の日〉は父恋の句。日本の戦後復興から高度経済成長の時代、孜々(しし)として懸命に働いた父だ。中村草田男の〈若き等孜々と勤むる往来(ゆきき)花の園〉という出勤風景を描写した句と違い、掲出句は父を尊敬し懐かしがる子の心情を伝えている。
選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名(特選は◎で表記)