「自粛そこのけ、にぎやかグルメ」
コロナ禍に妨げられてきた83回目のグルメの会を11月15日、1年2カ月ぶりに多摩センターの焼肉店「但馬屋」で開いた。4回目の緊急事態宣言が9月末に解除されると間もなく感染者数が急激に減少、飲食店の営業規制が大幅に緩和されたせいだ。とはいえ、飲み放題を復活した店は少なく、5人以上のグループ会食には制約が課せられたままだった。
そのため店探しにはひと苦労。結局今回は、参加者を10人に限定、店側が示した入店時に新型コロナウイルスのワクチン接種証明書を提示する条件を呑むことにして開催にこぎつけた。
定刻までに男性10人が集まり、多摩稲門会の尾ノ井光昭会長が久々の会合を喜び挨拶、広田進さんが音頭をとり生ビールで乾杯した。
まずはキムチとナムルの三種盛り合わせと野菜サラダが各人に、間もなく「極上の」タン塩と大山(だいせん)鶏が5人分ずつ大皿に盛られて運ばれた。感染防止のため、トング(焼肉ばさみ)は各人に配られたが、飲み放題の焼酎やワインなどがまわるにつれ、話し手と焼き手が分業状態に。和牛「上」カルビと「特選」ロースが出てきたころには談論風発、恒例のショートスピーチは取りやめたものの平常時の会以上に盛り上がった。
元NHKアナウンサーの西村弘さんがこの夏、原爆をテーマに本にまとめた「あの夏の日~ヒロシマ國泰寺梵鐘縁起」について「本屋を探してもなかった」と疑問の声が上がり、西村さんは「200部限定出版ですが、ご希望なら差し上げます」と応じた。
野球をはじめスポーツや著名人の訃報、さらには「男性寿命」まで飛び出すほど話題は多岐にわたったが、気後れされた方もおられたようで、今後の課題となった。
ハラミ(横隔膜の肉)を味わったあとワカメクッパで締めた。宴は3時間を超えていた。
(世話人 浅井隆夫)