‘23年秋・早慶戦観戦のご報告
「文武両道」を標榜する、わが母校・早稲田大学。
しかし近年は、競合大学の強化または新興大学の出現等により「スポーツの早稲田」の声望
は残念ながら低下していると思われます。
そこで、大学当局も、我々OB(稲門会)に対して特に三大スポーツ(野球、ラグビー、駅伝)を中心に「強化」の支援を求めて来ているのが現実ではないでしょうか。
母校・ワセダを愛する我々OBもこの要望に呼応して立ち上がろう!・・・と。
そこでその「第一弾」として、今秋の「野球・早慶戦」を多摩稲門会挙げて熱烈応援する
決意をし、準備を進めてきました。
今秋も優勝候補は、街の噂では明治と慶応であり早稲田の評価は必ずしも高くなかったのですが、早稲田がシーズン後半に気力の勝利を重ねる一方、明治が不測の敗戦を被り、最終カードの「早慶戦の勝者」が優勝の栄冠を獲得する事が可能と言う素晴らしい「舞台」が用意されたのです。
多摩稲門会では、「オッカケたい」の湯浅代表の呼びかけに、早々に尾ノ井会長のご賛同を頂き、続いて11名の仲間が意気軒高に参加して頂くことが決まりました。
時。10月28日、晴天の神宮球場に午前10時過ぎには先発隊が集合。入場券の手配、観覧席の確保等を済ませ11時迄には「多摩応援団」全員を迎え、球場最高の指定席、神宮球場正面2階席の前列に勢ぞろいしました。この指定席も多摩稲門会を以前から世話して頂いている早大野球部の幹部・亀田様の特別のご厚意によりご手配頂いたものです。
試合前から、球場の内・外野席共に略満席。早慶両校の応援合戦、選手の試合前練習。校旗入場、校歌の斉唱、そして、愈々Play Ball !!
早稲田の先発投手は、エース・加藤、慶応は2年生の外丸。
両投手の好投で8回までは投手戦の様相。しかし加藤の方が安定感があり、慶応は8回まで無得点。
一方早稲田は5回に2年生の元気者の尾瀬がタイムリーヒットで先取点を叩き出し先行。
しかし、ドラマは最終回に用意されていた:
早稲田は優勝するためには2勝する必要があり、小宮山監督は明日以降の試合を考え、
最終回には好投・加藤を温存し、1年生の香西を投入した。
香西は、元気に晴れの大舞台に上がった。しかし、この舞台は何といっても「華の早慶戦」。
One out は獲ったがその後pressure が強かったのでしょう。Four ball を連投し、遂に失点し同点。その後、投手も準エースの伊藤を送り込んだが、早稲田内野陣の乱れもあり逆転の
ヒットを浴びてしまって、遂に、慶応2対早稲田1。
健闘の早稲田もこれまでか! しかし、多摩稲門会の必死の応援を受ける今シーズンの早稲田にはこの試合は「勝利以外に選択肢はない!!」 全てを9回の裏にかけた。慶応は必勝・逃げ切りを図り、4年生で桐光学院出身の谷村を投入してきた。かれも異様としか表現方法のない早稲田の雰囲気に畏縮したのか、早稲田の香西と同様 Four ball を連発、走者満塁としてしまった。ここで早稲田はこの日、先制点を叩き出している元気者・尾瀬が痛烈な安打をセンター前に運び先ず同点、続いて本日ベンチで出番を心待ちしていた、やはり2年生の小沢がピンチヒッターとして登場。谷村の速球を火の出るようなライナーでタイムリーヒットをライトに放ち劇的な決勝点を挙げた。
神宮球場を轟かせる大興奮。ご想像下さい。我が多摩稲門会の面々も互いに立ち上がり抱き合って、涙を流して勝利の歓喜に浸りました。
予定どうり、私たちは新宿のBeer Hall に舞台を移し美酒に酔い、早稲田の栄光を讃え、明日また慶応を倒し優勝することを信じ家路に向かいました。
(完)
―追伸―
以上、駄文をお読み頂き有難うございました。
私のレポートは、ここで終わる予定でしたが、皆さんのお手元にこの「報告」が届く前に、早慶戦の勝者(2勝した方)が決まる筈ですので、本日(10月31日)まで送信を待たせて頂きました。
その結果は。ご承知のように、早稲田の必死の健闘にも拘わらず、慶応のガンバリに及ばず、初戦は早稲田に負けましたが、第2戦は4対0で、決戦の3戦も5対3で早稲田に雪辱を果たし優勝したようです。
残念ではありますが、今回は「宿敵・慶応」の健闘に拍手を送ることにしましょう。
今シーズンは、我が早稲田多摩稲門会の出動は1回戦だけでしたが、「早稲田のチームはやはり、我々の応援を切望しているのだ」と勝手に思っています。
仲間の皆さん! 野球に続いて、ラクビー、駅伝等の大学スポーツも本番を迎えます。
機会を見つけてお互いに「母校・早稲田」の応援に出かけ、素晴らしい「青(老)春」を
謳歌しましょう!!
(2/2 完)
―文責、 多摩稲門会オッカケたい・吉川啓次郎―