2009.05(第103回) 笹尾根(笛吹峠〜浅間峠)
笹尾根は西原峠から浅間峠までの5kmの尾根を云うらしい。しかし、広義には三頭山から高尾山の範囲まで含めている。今まで「山歩きの会」のコースに何回か選ばれている。尾根に上がるまでは苦しいが、なだらかな気持ちの良い尾根歩きは評判が良い。
武蔵五日市駅に8時48分に着、9時発の数馬行きバスは、我々同世代のハイカーで超満員であった。小1時間ほど吊革にしがみつきながら、降りたバスは笛吹(うずしき)入口バス停である。乗車した3分の1の客が一緒に降りていた。我々以外は団体の客であった。団体の客は同じコースを後から辿っているようであった。バス停を少し進み左折すると、道祖神のような石仏が並んでした。
暫らく上り進むが、今日の気温はここ2・3日の暑さから、肌寒さを感じる気温になっており、暑さを感じさせない山登りとなった。植林された杉林の間を上り、さらに自然の緑の落葉樹の間を進んで行くと、笛吹峠に到達した。
笛吹峠までの1時間半の北斜面を上りきれば後は、笹尾根の楽なコースである。
今日のメンバーは、川面さん・山岸さん・柴田さん・金子さん・長張の5人である。
一昨年の秋に郷原から笹尾根に入り、日原峠まで歩いたが、今の若葉の赴きとかなり異なり、初めてのコースを歩いているようであった。昼食までまだ間もあるので、丸山まで足を延ばすことにした。
丸山は、樹木の緑で覆われ眺望はない。平坦な所で頂上らしくない。皆、広く場所をとり昼食を始めた。食事を済ませると体は冷えてきて、直ぐに出発したくなる。早々に出発開始した。曇天のうえ樹木に覆われた尾根道は薄暗い。
尾根の名の通り、一面クマザサに覆われた尾根道に入る。静かな起伏の少ないハイキングコースである。
土俵岳には、一時間ほどで辿り着いた。ここも山頂らしくない。更に、15分ほど進むと日原(ひばら)峠に辿り着く。
前回は、ここから下るコースであったが、今回は、尾根道を更に進む。薄い緑が日に日に色濃くなっているのであろう。葉も大きくなり、梢の間からの遠くの山並みの眺望はない。
中年を過ぎた男性が、マンティングバイクで追い越していった。道中出合った人は少なく、朝の超満員のバスからは想像もできない閑散とした山道である。尾根の南と北では、多摩川へとまた、相模川へと水系が異なる。笹尾根には幾つかの峠道があるが、南と北の部落の交流が、昔は日常的に峠を行き来し、頻繁に行われたのだろう。そのためか、尾根への上り下りはいろいろなルートがある。
40分程で、浅間峠に着いた。上川乗からこの峠に上り、和田峠へのルートは一昨年の2月に行われている。峠には見覚えのある杉の2本の巨木が猛々しく構えていた。今日は北から上ってきたので、上川乗方面ではなく南のゆずり原中学校入口バス停へ下りるコースである。
山岸さんは、5本の花穂のついたフタリシズカを探し出し、カメラに収めていた。
予定のバスには時間の余裕があり、ゆっくり下ることにした。下りは急降下であるが、直に車道となり、緑の景色に囲まれながら散歩ができた。バス停付近についた時、予定した前のバスの時刻に間に合いそうなので大急ぎでバス停まで走った。バスは5分ほど遅れて到着した。次のバスまで一時間強待たなければならなかったがラッキーであった。
八王子駅で下車し、生ビールで乾杯。「山歩きの会」の記念行事についても議論に花を咲かせた。 長張 記