2009.04(第102回) 陣馬山・高尾山
毎年4月の山歩きは、A・Bコースとも高尾近辺のお花見ハイキングである。ハイキング後は京王クラブに直行、他のメンバーと合流し、懇親会を催すことになっている。
陣馬・高尾山縦走は、今まで藤野駅から和田峠までタクシーを利用していたが、今日は、藤野駅から徒歩開始し、一の尾根から陣馬山に登るコースである。
藤野駅から直ぐに長いトンネルを通り、30分ほど車道に沿って上って行くと、落合の陣馬山登山口に着く。石版の表示に従って右折するが、アソファルトの道路が続く、栃谷川に沿って栃谷尾根に向う道であるが、直ぐに左折して急坂を登って行く。かなりの急坂であるが、まだ車の通る車道が続く。
やがて車道は終わり、陣馬山に登る山道に変わる。辺りは冷気が漂い少し寒さを感じる気温であった。スギやヒノキの常緑の人工林が切れ、落葉樹が広がる。コナラやシデ類・モミジ類等、落葉樹の芽吹きが一斉に始まっている。長い冬の眠りから突然目覚めたようである。山肌は樹木の種類による緑のグラデーションが見事であった。一年で最も絵になる季節ではないか。
山頂に近づくに従って視界が広がってきた。梢の間から、山頂や木の階段などが見え、2時間ほどで陣馬山山頂に着いた。湯浅さんが、山頂直下の階段の上りで足を痛めたようである。
山頂は、大勢のハイカーで賑わっていたが、年々混みあってくる様な気がする。霧が漂い山頂からの視界はあまり良くなかった。一年前に山頂で出会ったヒゴスミレを捜してみたが、2株が丁度よい花の姿となっていた。
11時に頂上を出発。明王峠まで足を延ばし、そこで昼食をとることになった。
明王峠の食事場所は、無人になった小屋の脇にある屋根のあるベンチでとることにした。混雑してそこしか場所がなかった。ベンチは後ろに傾き、座り心地はすこぶる悪かった。
Aコースのメンバーは、湯浅さん・川面さん・橋本さん・金子さん・長張の5人である。
明王峠から、最短コースの巻き道を利用したかなり早いペースで進む。周りの緑は慌ただしく後に去って行く。湯浅さんの足の痛みが取れず、小仏峠で金子さんと峠を降りることになった。残った3人はそのまま高尾山まで進み、京王クラブで合流することになった。
城山山頂も巻いて先を急いだ。一丁平・もみじ台辺りは、大勢のハイカーで溢れている。
東京のお花見は、10日ほど前がピークであったが、この辺りの、ソメイヨシノやヤマザクラも同様で、地面一面に花びらを散らし、葉桜の状態である。それでも、道筋にある一部の八重桜は見頃であり、グループ一同の背景に入れて、それぞれ記念写真を撮っていた。
良く整備された高尾山界隈の、新緑に覆われたトンネルの下を歩く。また、数多い杉の大木などの太い幹を眺めるだけでも心が洗える。大勢の観光客も気にならなくなってきた。
高尾山からは、電車の時間に間に合わせるためケーブルで下り、予定の電車に乗り込むことができた。Bコースの人たちは、高尾からの下りは、新井さん・桜井さんらはケーブルで下り、白井さん・浅井さんらは日影沢を下り、タカオスミレ・ヒカゲスミレ・ラショウモンカズラ・ニリンソウなど、植物愛好家の説明を受けてきたとのことである。
悠々歩く会の田中さん、Cコースの甲野さん・川妻さんと合流し、京王クラブで4時から12名とやや少人数ではあったが、懇親会を行った。今年度最初の山歩きの話で花を咲かせ、次回を期して散会した。 長張記