2012.10(第131回) 陣馬山・景信山
夏の猛暑の名残もない清々しい秋空の下のハイキングとなった。出足は少し寒い朝であったが、秋の乾燥した一日との予報である。
中央本線藤野駅を9時2分に大勢の登山客と共に下車し、駅前から和田行きバスの臨時増発バスに乗った。今日のメンバーは櫻井和子さん・中川邦雄さん・川面忠男さん・上杉雅好さん・遠藤千尋さん・金子宏二さん・長張紘一の7名である。遠藤さんはAコース初参加であり、60代・70代の中に30代の若い男性が混じる会となった。上杉さんは今年初めての参加である。陣馬山登山口でバスを降り9時40分徒歩開始。直ぐに一ノ尾根ルートへ左折する。
しばらく車道の急坂を登ってゆくと、人家がなくなり登山道となる。そこで小休止をとる。陣馬山から高尾山への縦走は、以前「山の会」の定番となっていた。和田峠までのタクシー利用が複数台となると時間差が1時間弱となり、待ち合わせの時間が無駄になるため、麓から徒歩で陣馬山を目指すルートになる。その分、時間と体力を使うため、高尾山までルートを延ばさずに、途中で縦走路を下るコースに変わってきた。当時は忘年会や花見の会などの後、夕方からCコースとして京王クラブを予約して懇親会も定番となっていたため、縦走路はかなりスピードを上げたハイキングとなっていた。今日は、中川さんからの提案で少し時期をずらした秋の縦走路を楽しむことになった。Cコースはないので下山の時刻を気にすることもなく、余裕のあるハイキングになりそうだ。
檜や杉の道は緩やかな上りで日陰のひんやりした空気のなかで快適であった。少し時期を過ぎた茸があちこちに見られた。
陣馬山に近づくと急峻となる。やがて丸太で作られた階段となる。両脇は植物保護のためロープが引かれ、御花畑となっている。アキノキリソウやセンブリの花、葉を落としたシモバシラソウなどが保護地の中で繁茂している。
急階段をゆっくりと上り、やがて頂上の売店の姿、そして視界が開け山頂が見えてきた。櫻井さんは今日の徒歩5時間を超えるコースは心配されていたが、ゆっくり登るペースで問題なく登られているようであった。
陣場山山頂にたどり着くと大勢の人が溢れて食事をとっていた。若い男女や外国人客が目立っている。その中に常連の橋本孜さんの姿を見つけた。ご子息と共に少し前に到着して昼食をとっていた。僕らも少し早い時間であったが、一緒に弁当を開くことになった。大勢の人達の中の直ぐ近くで食事をしていた杉並稲門会の方々から声をかけられた。金子さんと僕の早稲田グッズの帽子を見て声をかけたようである。杉並区の方々とは箱根駅伝応援で顔見知りのようである。橋本さんと別れ、次の山の景信山を目指し12時半出発した。
09年4月に同じコースを実施し、湯浅さん・川面さん・橋本さん・金子さん・長張が参加している。この時は、藤野駅から徒歩開始し昼食は明王峠でとっているので、今日はゆっくりしたペースとなっている。今日初参加の遠藤さんには北アルプス登山のトレーニングとしては少し物足りなかったが、普段、目に入らなかった周りの景色が良く見えてきたとの感想であった。陣場山からのパノラマは晴天の秋空に輝きを増していたが、富士山は残念ながら雲の影となっていた。モミジの紅葉は多少みられたが、最盛期にはまだ早かったようである。
陣馬さんからの尾根道の縦走路は、よく整備され道幅も広く起伏が少なく大変歩きやすい。
影信山から小仏峠までは行かず、途中から沢沿いに下る最短のルート選んで小仏峠から下る道にでた。最高齢の中川さんは、寝不足で眠りながら(?)ハイキングを楽しまれていたが、転びもせずに影信山からの急降下も無事に歩かれていた。小仏から4時10分発の2台連なるバスに乗る。橋本さんから懇親会に参加したいと連絡があり、場所を聖蹟桜ヶ丘の「とりはな」で行うことになった。澄み切った秋空の下、一年で最もハイキングに適した日和に、一日山歩きを楽しむことができた。 長張 記