2013.04(第136回) 高尾山
2013年04月28日
4月20日、京王線高尾山口駅前の広場は多くのハイカーで溢れていた。特に若者男女や子供たちが目立っている。メンバーは聖蹟桜ヶ丘駅ホームで全員が揃い、9時少し前の電車に乗る。川面忠男さん・橋本孜さん・金子宏二さん・長張紘一あわせて4名である。数日前は五月連休を思わせる気候が続いていたが急に気温が下がり、2月下旬の気温との天気予報に戸惑った。
それでも新緑を求めて気軽に高尾山に訪れる者は多く、年々増すばかりである。6号路を進み、左脇の登山道に入ると既に新緑の世界となる。
6号路は高尾山頂への一番楽なコースでありハイカーも多い。次つぎに我々を追い越して行く若者たちに道を譲り脇に寄る。若者達は実に元気である。琵琶滝では大声を出しながら滝に打たれている修験道の滝行を、目隠しのトタン塀の隙間から覗くことができた。
このコースは先々月のコースと同じである。しかし、日毎変わる景色に飽きることはない。谷川に沿った山道は風もなく寒くはなかった。
水がしみでた飛び石の道を過ぎると、最後の階段の急登となる。今日一番の難所である。
階段を登りきった所の尾根道に、近代的なトイレがある。ここも大勢の客で溢れていた。山のトイレには少し贅沢な感じのする木造のトイレである。
山頂には混雑したホーム並みの人で溢れていた。見晴台の先々月に見た景色から、丹沢の山並みが消えている。勿論、富士も見えずその分手前の山並みが浮き立っていた。お昼にはまだ早いので足を先に延ばす。城山までの行程を予定しているが、雨の振り出しが少し早まりそうであった。ミツバツツジは既に終わりになっていた。
一丁平の空いているベンチで昼食をとる。子供たちが走り回っている。小雨がちらほらと降って来たので、ここから日影沢に下ることにした。小雨は傘をさす程ではないが、早めの下山にこしたことはない。これで、前々回と全く同じコースとなった。
日影沢までは緩やかな下りの道が続き、やがて林道にでる。林道は更に緩やかになる。黄色のヤマブキの花が満開である。ヒトリシズカ、ムラサキケマン、ラショモンカズラの花、スミレは時期を過ぎているが、マルバ・エイザン・タカオ・ツボ・ナガバノスミレサイシンなどのスミレが宝庫と云われる沢に集中していた。圧巻はヤマルリソウ、シロバナヤマルリソウだ。鶯の鳴き声も間近い聴くことができた。日影沢の対岸に渡り遊歩道に沿ってニリンソウが群落し、保護区となっている。イチリンソウとの違いを見比べながら下って行き、焼失した「青少年の家」に出て、対岸に戻った。
日影沢からバス通りの車道に出る。小仏川に沿って暫く進み、鱒釣り場の池を過ぎた所に珈琲店「ふじだな」がある。前回も立ち寄った店であるが、今回は店の外にあるデッキで自家焙煎のコーヒーを飲んで時間をつぶした。川面さんは、今日の山歩きで幾つかの俳句が出来上がっていた。