第9回俳句同好会
2014年09月21日
例月の会場は多摩市の永山公民館(ベルブ永山)を利用しているが、9月19日に行われた第9回俳句同好会はベルブ永山の部屋を予約できなかったため、会員の辻野さん宅を利用して行った。みゆき内科の別室で広い庭の草花や木を眺めて日本家屋の座敷に上がった。参加者の間から「句会に合う雰囲気」といった感想がもれた。
当日の参加者は8人、1人が欠席投句した。投句は3句で、選句は5句。兼題や席題ではなく当季雑詠。互選句5句の中から各人が最も佳いとした句を特選句とした。これらは例月通り。
9月19日は子規忌で、その一つ獺祭忌(だっさいき)を季語にした俳句が投句された。
稲門会ならではの俳句も投句された。
多摩稲門会の会長だった川妻さんの訃報が伝えられたばかりで、川妻さんを知る会員の間に哀悼の心が広がっている。川妻さんを偲ぶ俳句も投句された。
また「青春は戸塚署の獄金木犀」は3点を得たが、早稲田大学で青春を過ごした者でなければ詠まない句であろうなどと話題になった。
披講、合評の後、有志6人が京王線聖蹟桜ヶ丘駅の近くにある餃子の店に移り、生ビールで乾杯後、合評の続きになった。句会では聞けなかった句にまつわる話も出て愉快であった。朝日新聞の直近の俳句欄に「品位がよく、楽しく、仲のよいこと」が俳句会を続ける条件という記事が載ったが、多摩稲門会の俳句同好会はその条件に適っていると言えるだろう。
特選句、互選句は以下の通り。作者名に続くカッコ内は選句者名。特選句となった句は互選句から省略した。これは二度の記載を避けるためで、例えば「秋日濃し手斧目しるき太柱」は5人が選句したが、特選句とした3名だけを挙げ、残り2名は記していない。
互選句の中の特選句
秋日濃し手斧(ちょうな)目しるき太柱 川俣あけみ(川面、辻野、中川)
テーブルに置かれしままや秋団扇 辻野多都子(長張)
帰宅せし妻の饒舌酔芙蓉 又木淳一 (萩尾)
行く秋やうしろ姿を偲びたり 川面忠男 (川俣)
説教酒とりわけ旨し敬老日 萩尾昇平 (又木)
十六夜や言葉まどかに歩みをり 川俣あけみ(金子)
互選句