「歴史に遊ぶ会」鎌倉五山巡りを楽しむ
2016年07月03日
サークル「歴史に遊ぶ会」の第33回例会は6月28日、11人が参加して「鎌倉五山巡り」を楽しんだ。午後1時に北鎌倉駅に集合、3時間の史跡散策という企画だった。時間的に五山のうち円覚寺、浄智寺、建長寺の三山、それに昔は鎌倉尼五山だった東慶寺を間に入れるというコース、距離的に無理がある寿福寺、浄妙寺はまたの機会とした。
当日は朝から雨だったが、昼過ぎから曇という天気予報だったので予定通りとした。円覚寺で30分ほど傘を差したが、以後は不要になった。梅雨晴れよりも歩きやすい気温で、紫陽花が咲き残っているか、危ぶまれたが、雨に洗われて色を増していた。
鎌倉ガイド協会元会長の高橋健治さんがガイドとなったが、A4大で3枚の資料と地図を用意。参加者は高橋ガイドの説明を聞きつつ歩き、「やはりガイドがいると見逃しがなく効率的でいい」と納得していた。
知っているようで実はよく知らないということがある。まさに当日の散策も同じで、それぞれの古刹の由緒や現状について生半可な知識しかないことがわかった。少なくとも筆者はそうであった。
例えば円覚寺の舎利殿は室町初期に建てられ、建造物としては鎌倉で唯一の国宝であるが、もともとは太平寺という鎌倉尼五山第一位の仏殿であったと聞いた。太平寺が廃寺になったことから円覚寺に移築されたという。
また円覚寺の次に訪れた東慶寺。ここは尼寺で駆け込み寺として知られたが、明治以降は尼寺ではない。禅を海外に広めた釈宗演が住職だったが、通訳したのが鈴木大拙。墓苑には釈宗演、鈴木大拙ら有名人の墓が多いが、文芸評論家の小林秀雄はともかくバレー監督の大松博文の墓を見た時には驚いた。