多摩稲門会 「第62回文化フォーラム・秋季懇親会」
2016年10月02日
平成28年9月24日(土)14時から18時、多摩市関戸の京王クラブで「多摩稲門会『第62回文化フォーラム・秋季懇親会』」が開催された。
第62回文化フォーラムは、太田道灌の18代子孫であり、NPO法人「江戸城再建を目指す会」会長の太田資暁(すけあき)氏が、「江戸城天守閣の再建を語る」と題して講演を行った。
長張紘一幹事長の開会宣言、尾ノ井光昭文化フォーラム担当副会長の挨拶、依田敬一会長の挨拶のあと、尾ノ井副会長による講師紹介で講演会が開始された。
太田氏の講演は、太田道灌公の生誕から始まり(室町時代後期、1432年)、当時武将が群雄割拠していた戦国時代を生き抜き、現在の神奈川県伊勢原市で謀殺により55才で非業の死を遂げるまでの文武両道に秀でた悲劇の名将の生涯を、パソコンによる投映を用いて熱っぽく語った。
房総の千葉氏を抑えるための政治的軍事的な要所として利根川下流域の江戸の地に江戸城を築いた(1457年)太田道灌公の先見性は徳川家康が江戸に開府する150年前であり、その偉業は賞賛に値する。
江戸時代初期には五層の天守閣が聳えていたが、1657年明暦の大火で焼失して以来ついに再建されなかった。
後半太田氏は江戸城再建の必要性について熱弁をふるった。日本の各都市、例えば大阪、名古屋などの大都市の中心には必ずと言っていいほど城があるが、東京には残念ながら城がない。2020年には東京オリンピックがあり、2030年には訪日外国人を6000万人にしようと政府が旗を振っているところから江戸城再建の機運は高まっている、と述べた。
尾ノ井光昭副会長の閉会の辞と次回文化フォーラム(坂(ばん)麗水氏の薩摩琵琶の演奏会)の紹介で、第62回文化フォーラムを終了した。
引き続き第2部の秋季懇親会が、尾ノ井光昭副会長の開会の辞、故若杉公朋氏の黙禱、櫻井和子会員による乾杯の音頭で始まり、益田幸兒幹事の司会・進行で進められた。
櫻井氏の「今までは太田道灌と呼び捨てにしていたが、これからは太田道灌さんと言わなければいけないわね」という軽妙なスピーチが会場の笑いを誘った。なごやかな懇談の中で、現役学生である松本靖子さんの社会福祉に関する語りかけや、太田道灌に関する詩吟を披露する参加者がいたりするなど会場は盛り上がった。サークルの現況紹介が終わり、宴もたけなわになった頃、稲垣友三副幹事長の閉会の挨拶があり、参加者全員で、校歌「都の西北」を斉唱した。最後、野宇進幹事の力強いエール交換で閉宴した。
文化フォーラム及び秋季懇親会参加者(敬称略):