第46回俳句同好会
2017年10月22日
10月の俳句同好会は20日午後、多摩市の永山公民館・和室で開かれた。多摩稲門会のサークル活動としてスタートして以来、今回が第46回目。8人が投句し、7人が選句した。サークル「山歩きの会」に参加したりシルクロードを旅したりして得た句が特選句となったのが10月例会の特徴と言える。
「秋澄むや古刹への道迷ひしが」という句は、「山歩きの会」が10月10日に東京・青梅の勝沼城跡に行った際の句だ。古刹は城跡へのアクセス。「迷ひしが」という下5から「秋澄むや」という上5に循環する句になっている。道に迷ったが、それでも秋が澄んでいたと言う。そうすると、「秋澄む」という季語がリフレインし、余韻が深まる。「秋天をつき抜きたまふ観世音」は青梅丘陵の尾根から青梅市の塩船観音像を遠見した景だ。
「秋夕焼け遥けき影の廃墟かな」は中国のトルファンにある世界文化遺産・交河故城の夕暮れ景色だが、歴史の流れを感じた句。また「緑光の葡萄を愛づる昼餉かな」は敦煌から陽関へ向かう砂漠のオアシスの飲食店の景。葡萄棚の下で昼食を楽しんだことを詠んだ。
選句の結果は以下の通り。カッコ内は選句者名、特選句は◎で表記。