第50俳句同好会
2018年02月18日
俳句同好会の2月定例会は16日午後、多摩市の永山公民館和室で開かれた。原則として毎月第3金曜日に句会を開き、多摩稲門会のサークルとして活動してきたが、発足から4年が過ぎ、2月が第50回目という節目となった。当日の出席者は6人だったが、投句と選句は8人が行った。1人が3句ずつ投句し5句ずつ選句するが、2月は例月に比べて選外となった句が多い。選句は1点句も比較的少なく、それだけ高得点句に集まったというのが特徴と言える。
とりわけ又木淳一さんの投句が上位に並んだ。2人が「遠富士の白燦燦と建国日」を特選句とした。富士山と建国記念日の取り合わせはあまりないという。同じく「マエストロのタクトの舞ふや春兆す」は1人が特選句、3人が並選とした。スメタナの「わが祖国」の演奏会に行き、指揮者のタクトの動きから「春兆す」という季語が浮かんだのだ。音楽を俳句に詠むのは一般に難しいが、これは成功したと言えよう。残りの「探梅や行けど土の香優りたる」も4人が選ぶ高得点句となった。梅よりも土の香りを感じたのが新味という評だ。
最高得点句となった「凍滝の閉ぢこめし音叩く風」は東京都下檜原村の「払沢(ほっさわ)の滝」の景を詠んだもの。滝は凍てついて落ちる音はせず、聞こえるのは凍滝に打ちつける風の音のみという詩境である。
選句結果は以下の通り。カッコ内選者名、特選句は◎で表記。