第55回俳句同好会
2018年07月22日
多摩稲門会のサークル「俳句同好会」7月の月例会は、20日永山公民館和室で行い、欠席者も含め8人が投句と選句を行った。
選句は全体で24句のうち選外となったのが5句と、特選句は6句となった。その中で、<諺が母の哲学夜干し梅>は2人の特選句を含め6名が選句された。言葉が凝縮された諺と風味が凝縮された梅干しとの取り合わせ、諺を母の哲学との表現、母の思い出と梅干しの季語の扱いが好評価となった。
選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名(特選は◎で表記)
諺が母の哲学夜干し梅 萩尾昇平(川面◎、平松◎、川俣、又木、宮地、長張)
竹林の生める涼風嶺青し 川俣あけみ(又木◎、長張、平松)
あぢさゐや濡るる山路の女声 川面忠男(長張◎、辻野)
紫陽花に雨ひかりなほ婀娜となり 長張紘一(宮地◎)
筐底に秘する艶書の曝書かな 又木淳一(辻野◎)
古希なりと七月の風に告げにけり 宮地麗子(萩尾◎)
太宰展
あるじ無き万年筆に梅雨深む 川俣あけみ(辻野、萩尾、又木、長張、川面)
一片の翳も許さず白木槿 川俣あけみ(萩尾、又木、長張、平松)
梅雨明けて連山の影確かなり 川面忠男(川俣、又木、宮地)
明易し広げしままの地図畳む 宮地麗子(辻野、川俣)
母と吾と子等蚊屋に寝し遠き日々 辻野多都子(宮地、川面、)
花の寺付かず離れず夏蜻蛉 宮地麗子(辻野、平松)
桜桃忌暗き歌聴く昼カラオケ 辻野多都子(萩尾、川面)
無人駅の伝言板や遠き雷 萩尾昇平(川俣)
四葩背に羅漢見詰むる幼かな 川面忠男(宮地)
七夕や雲間に光る金と銀 平松和己(川面)
西国の習ひとなりぬ嗚呼水禍 又木淳一(萩尾)
白南風や愁いも共に吹き飛ばし 長張紘一(平松)
姫早百合会津の旅の続きをり 又木淳一(川俣)