第63回俳句同好会
2019年03月17日
多摩稲門会・俳句同好会の第63回句会は3月15日、多摩市の永山公民館和室で開かれた。あらかじめ7人がメールで5句ずつ投句、当日は7人が出席して5句ずつ互選し、選句の理由を述べるとともに合評を行なった。
とりわけ巻頭となった〈亀鳴くや北斎ならば耳にせん〉という句が話題になった。〈亀鳴く〉は季語として定着しているが、亀が実際に鳴くことはない。言ってみれば虚であり、〈北斎ならば耳にせん〉も虚である。虚の措辞だけで終わらず現実に起きている景を眼前に見て詠まないと句の力が弱いという評だ。それでも俳味のある句とされて評が分れた。
また話題になったのは猫を題材にした句。全投句のうち4句が猫を詠んだものだが、以下の通り3句が選に入った。選外は〈万両や藪の中から猫の声〉だが、これもおもしろいと評された。
選句の結果は以下の通り。カッコ内は選句者名(特選は◎で表記)