第68回俳句同好会
2019年08月18日
多摩稲門会のサークル、第68回目となる俳句同好会の8月例会は16日午後から多摩市永山の公民館和室で開かれた。あらかじめメールで5句ずつ投句、当日は合計35句から5句ずつ選句した。暦は秋だが、実際の季節感は極暑であり、投句も夏の季語の句が大半だった。
合評でとりわけ俎上にのったのは〈過労死と言はむ天向く蝉の腹〉という句。〈過労死と言はむ〉を大げさな表現と見るか否かで選が分かれた。今年は梅雨寒が長く、蝉が地上に現れたのも例年より遅かった。つまりその分だけ鳴く時間が短く〝過労〟になったと作者は感じたのだ。
〈自分史の書き出し十五敗戦日〉は句会の前日が終戦記念日、8月15日を踏まえた句。昭和20年8月15日、作者は15歳であった。自分史は敗戦日のことから書き出しているという句だ。俳句は自分の人生を詠むことだと喝破、自分史の文中の随所に俳句を入れているという。その自分史は俳文となる。
選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名(特選句は◎で表記)。