俳句同好会の9月例会
2019年09月22日
多摩稲門会のサークル「俳句同好会」の第69回例会が9月20日、多摩市の関戸公民館和室で開かれた。7人が5句ずつ投句と選句を行なったが、大半が夏から秋へ季節が移り変わる中で詠まれた句だ。
9月例会は〈義兄の魂銀漢に待つ姉許へ〉が特選句の半数を得る高得点句となった。人間は宇宙の子。この句の作者は以前に逝った実姉が宇宙に戻り、夫が来るのを待っているが、夫である義兄が先日亡くなり、銀漢の姉のもとへ、と詠んだ。許(がり)という接尾語を使い句の格調を高めた。こう詠まれると、死が祝祭になり、配偶者の健康を不安に思う心が救われる。
同じ作者の〈戒名は俗名のまま白木槿〉も特選、また〈出棺や住まひし方に稲光〉も2点を得たが、これらは3部作と言ってよいだろう。また、当日は〈桜木に鳴く秋蝉の花知らず〉が面白い句だと話題になった。評価が分かれた句だ。
当日の披講結果は以下の通り。特選句は◎、並選は〇で表記。カッコ内は選句者名。