第78回俳句同好会
2020年06月21日
多摩稲門会の第78回俳句同好会は6月19日午後、多摩市のベルブ永山・和室で開かれた。コロナ感染防止策として公民館は3月以来、閉館していたが、6月は解除になり4カ月ぶりに同館で句会を開くことができた。窓を開けたり、机をアルコールで消毒したり、新型コロナ感染防止策を徹底しての句会であった。
当日はメンバーの7人全員が出席して選句と合評を行なった。第1席となった〈罅(ひび)暗き三和土(たたき)の月日梅雨に入る〉は、作者の自解によると、多摩市・多摩センターの中央公園に移築されている旧富沢家の景である。〈罅深き〉が実景だが、それでは単なる写生句になってしまう。戦国時代以来、何代も続いた旧家には明るい時代もあれば暗い時代もあっただろうと作者は思い、上5を〈罅暗き〉とした。
今回もコロナ禍ならではの句が投句された。その最たるものは〈散髪の予約は5番六月来〉であろうが、時事俳句に止まらない新味が感じられた。
選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名(特選句は◎で表記)。