第47回「歴史に遊ぶ会」
2023年05月07日
多摩稲門会のサークル「歴史に遊ぶ会」は5月5日午後、「千葉市ゆかりの家・いなげ」を訪ねた。ラストエンペラーこと清朝最後の皇帝で満州国の皇帝になった愛新覚羅溥儀の弟、溥傑と嵯峨侯爵家から嫁いだ浩が新婚時代に過ごした寓居だ。「満州国皇帝・愛新覚羅家と天皇家の昭和」が副題の本、『転生』(小学館)を読んだ稲門会員の希望もあり企画したもので同会としては第47回目となる。
参加者は荒井孝之さん、尾ノ井光昭さん、辻野多都子さん、川俣あけみさん、世話人の川面の5人。JR稲毛駅で『転生』の著者でジャーナリストの牧久さんと待ち合わせ、溥傑・浩夫妻の旧居に案内してもらった。旧居は海側に向かって徒歩15分、稲毛浅間神社の隣りにある。日本の陸軍士官学校を出た溥傑は旧居から陸軍歩兵学校に通った。その道幅は今よりも狭かったという。
旧居には溥傑・浩夫妻の数々の写真、現代中国の三筆と言われる溥傑の書画、『転生』も含めた関連書籍などが展示されている。新婚の夫妻には室内も庭も広い家だが、別荘を借りていたという。 庭には白雲木という木が1本立っている。夫妻の次女、福永嫮生さんが昭和天皇の母、貞明皇太后から拝領した宮廷木の孫木を寄贈したものだ。例年だと花の見頃だが、今年は暖かくなるのが早かったせいで散ってしまっていた。どんな花か、玄関に続く部屋の写真で見ることができる。
旧居を後にして稲毛浅間神社に参詣し、牧さんと参加者の記念写真を撮った。帰途は再び稲毛駅まで歩き、そのまま1人は駅から帰ったが、残りの4人は稲毛に住む牧さんが時々利用する魚の旨い店に寄り懇談した。そこで『転生』に関する話も著者から直接聞くことができ、第47回目の企画は成功したと思った次第だ。
(文責・川面)