『多摩稲門会第74回文化フォーラム・懇親会』
第74回となる文化フォーラムと懇親会が、小春日の令和5年11月18日(土)午後1時から6時、多摩市関戸の京王クラブ2階で開催された。
今回の文化フォーラムは、今年が関東大震災から100年に当たり、南海トラフ地震、首都圏直下型地震も予想されることから、「震災は忘れずにやってくる」という時宜を得たテーマであり参加者の関心も高く熱のこもった講演となった。
午後1時長張副会長の開会宣言、尾ノ井会長の開会挨拶に続き長張副会長が講師の野尻明美氏の紹介を行った。
野尻氏は東北大学工学博士、一級建築士で発明奨励賞、科学技術長官賞等数々の賞を受けられ、功績により紫綬褒章を受章されている。著書も技術書等多数。また日野稲門会会員(早稲田大学第一理工学部卒、同研究科建設構造学科終了)でもあられる。長張副会長は立川断層の真実について氏の野外講座の受講体験を踏まえ、講演を楽しもうと話し、氏のプロフィールを紹介した。
「震災は忘れずにやってくる」と題された講演は、名の明美の由来から始まり、簡潔に纏められたスケッチ・写真資料、プロジェクターを駆使し懇切丁寧な説明で進行した。内容は氏の検証結果を基に、先ず地震と火山噴火発生のメカニズムについて、定説の誤解と氏の仮説即ち“地震は深さ10㎞以深でのマグマの水素爆発で、火山噴火は噴火口でのマグマの水素爆発である”との説明に会場から驚きの声が上がった。次に液状化火災と津波火災発生のメカニズムについて、定説の誤解と野尻仮説では“液状化現象で湧出するメタンガスに火がついて起きる。同時多発火災が起き、大勢の命を奪う”と過去の地震での液状化火災、津波火災の事例にどよめきが起きた。熱心な質疑応答の後、「いつかは正論が勝つ」を信じドン・キホーテの蛮勇を借りて震災で失われた命を無駄にしないように今後も努める。と講演を締められ、盛大な拍手が送られた。又木副会長の閉会の辞と次回1月27日(土)文化フォーラム(早稲田大学マンドリン楽部新春スペシャルライブ)・賀詞交換会の案内で第74回文化フォーラムを終了した。
引き続き懇親会が堤副会長の開会の挨拶、吉川幹事による乾杯の音頭で始まり、遠藤幹事の司会で進められた。
和やかな懇談が続き、講演いただいた野尻氏も歓談の輪に入り、質問を受けるなど多くの会員と懇談された。会員の一口スピーチが始まり、まず遠藤幹事から招待の早大3年村上晃 一さんの紹介があり、経済的に恵まれない生徒・児童のボランティア団体学習支援サークルの共同代表と自己紹介があった。続いてほぼ参加者全員が今日の講演の感想、現況などをスピーチした。宴もたけなわになった頃、又木副会長の閉会の挨拶があり、参加者全員で校歌「都の西北」を斉唱した。最後に平松幹事の力強いエール発声で閉演した。
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文化フォーラム及び懇親会参加者(敬称略)
尾ノ井光昭 長張紘一 又木淳一 堤香 苗 白井昭男 川面忠男 鷹尾清文 辻野多都子 平松和己 服部靖紀 鈴木忠男 白石徹郎
加来健一郎 吉川啓次郎 中西摩可比 遠藤ちひろ 湯浅芳衛 菅沼康光 (日野稲門会) 村上晃一 野尻明美 (参加総数 20名)
又木淳一 記