第50回文化フォーラム「山岸起一郎氏講演会」摘録
2013年10月06日
9月28日(土)14時~18時迄、聖蹟桜ヶ丘駅近くの「京王クラブ」にて記念すべき50回の文化フォーラムが開催され会員・一般の方を含め鉄道ファンが多数参加された。
・「文化フォーラム」
長張紘一幹事長の開会挨拶後、湯浅芳衞副会長の司会で、依田敬一会長挨拶、本日の講師多摩稲門会幹事である山岸起一郎氏の紹介があった。
「SLバンザイ!!!蒸気機関車讃歌」という演題で、「文部科学大臣賞」受賞写真集を中心にSLにかける青春時代から現在に至るまでの思いを熱心に語られました。
山岸氏は富士フィルム在職時代からフォトグラファーとして有名であり、欧米駐在を永年経験され世界のSL・鉄道情報にも通暁されています。プロジェクターには「文部科学大臣賞」受賞写真集から抜粋された黒白画面が次から次へと紹介され、参加者はシンプルかつ一瞬勝負の名画面を食い入るように見詰めていた。
蒸気機関車は、「人間が発明した人間に一番近い機械」「生きているから息をする」「毎日石炭を食べ 水を飲む 排泄もする」、と素朴な語り口で表現を擬人化された。
山岸氏は、SLの写真撮影は厳冬期・積雪期に限る、と述べられたが、墨絵の様な雪原を疾駆する漆黒の蒸気機関車の名画面からもその不思議な魅力がよく理解出来る。
「シュ!シュ!なんだ坂・こんな坂」、と思わず後押ししたくなるようなSLの頑張りが伝わってくる。厳寒期の撮影は心身とも困難な事も多かっただろうと想像される。
氏は又、光を捕らえるのが「フォトグラフ」とも述べられた。意味するところは、英語のフォト(光)グラフ(絵)、写真――写偽(一瞬に場面を切り取る)だからとのことです。
現代のデジカメと違い、一眼レフ撮影は一瞬一瞬が勝負、その為に全身を研ぎ澄まして現場で待機するプロの姿を作品から彷彿できる。
参加各位は、山岸氏のプロ魂溢れた講演に、時を忘れ、青春時代に戻り至福の時間を過ごした。
・「満員プロジェクト」12/1 国立競技場開催 早明ラグビーの概略説明
引き続き湯浅副会長から、国立競技場が2020年東京オリンピックの為改装工事に入り、その為現競技場最後の開催となる、と説明があった。今から早明関係者が必至に努力し、この数年間隙間だらけの観客席を満員にしようと呼びかけられ、今年満員の実績があれば、オリンピック後の早明戦も国立で開催される可能性が高くなる、との見通しを述べられた。
湯浅副会長がラグビー部OBの塩沢泰弘氏、早稲田大学ラグビー部現役の学生(3年)、三村・千年原(ちとせはら)君を紹介された。両君から「勝利を期して準備している」ので是非来場して下さい、との挨拶がありそのチラシが参加者に配られた。
賛同される会員は、是非多摩稲門会「おっかけ隊」湯浅隊長にご連絡を!
国立を満員にしましょう!
・「懇親会」
その後、会場を移動、懇親会の場では、平松和巳副会長による司会、加来健一郎副会長の開会挨拶、櫻井和子さんの乾杯で開宴、山岸氏を囲んで、にわか「鉄ちゃん」諸氏が楽しそうに歓談されていた。
筆者も歓談の場に加わり、撮影時の苦労話・SLの魅力を聞き感動、新幹線のない時代、地方から上京時に利用した蒸気機関車に牽引された夜間急行の思い出等参加各位共通の話題は尽きなかった。
現役ラグビー部三村、千年原君は、ラグビー部の話題もさることながら、3年生の就活の現況を報告してくれた。両君の文武両道の健闘を祈ります。
最後に恒例の平松副会長の音頭で校歌斉唱、ご伴侶をなくされた前田光治先輩にエールを送り、稲垣友三副幹事長の挨拶でお開きとなった。