八王子・永林寺行に10人参加
2013年12月14日
多摩稲門会のサークル「歴史に遊ぶ会」は12月12日午後、八王子市下柚木の曹洞宗永林寺を訪ねた。天正18(1521)年開創の古刹であり、徳川家康から公卿格式10万石の寺とされ、赤門を許された。総門は「由木の赤門」として知られる。当日は散策に適した冬晴れの穏やかな日で、京王相模原線南大沢駅前のバス発着所に10人が集まった。菊沢光江会員が同会に初めて参加され、世話役としてはありがたかった。
京王線聖蹟桜ヶ丘駅行きのバスに乗り、野猿街道の由木中央小学校前で降りて永林寺の参道を歩いた。総門をくぐると、左右に十六羅漢像が並んでいる。三門を通る。左右に仁王像が立っている。中雀門を過ぎると、右側に鐘楼、そして庫裏、書院と建物が続く。正面が本堂だ。左側に豊川殿、その奥の坂と石段を上った所に三重塔が建つ。
永林寺の境内、墓地、その奥の由木城址を合わせた土地が由木城であった。城主は武蔵豪族の大石定久で、定久が滝山城(八王子)に移った天正時代に叔父である一種長純大和尚に譲ったとされる。開創時は道俊院心月閣、その後に永鱗寺、永林寺と寺の名が変わった。
墓地の奥の小高い所に広場があり、「史蹟由木城址」の石碑が立っている。太田道灌のイメージに似た定久の銅像があり、背後地の斜面は枯木の落ち葉で、上り切った先の崖下は新興住宅街であった。
一通り見学した後、会員から「風格のある寺で、一見に値するが、一人では来ないだろう。いい機会をもらった」という声が聞かれた。
いったん永林寺の前で解散した。由木中央小学校前からバスに乗り、聖蹟桜ヶ丘駅前に行く。午後4時からの有志による懇親会参加者は永林寺を参観した10人のうち7人、幹事長の長張紘一さんが合流して8人となった。会場は京王電鉄OBの荒井孝之さんが同グループの福利厚生施設である京王クラブを予約してくれた。散策後の京王クラブ、というのは理想のコースである。