俳句同好会がスタート
2014年02月02日
多摩稲門会の新サークル「俳句同好会」が1月29日スタートした。午後2時に多摩市永山の公民館「ベルブ永山」のサークル室に7人が集まり、同4時まで句会と同じく、清記、選句、披講という段取りで進めた。投句数は各人5句、兼題ではなく当季雑詠の句とした。2人が欠席投句し、9人の合計45句の中から参加者各人が自作句を除き5句を選んだ。
当日選句された句の中から各人について世話役が一句だけ選び紹介しよう。順不同である。
大寒や空射貫きたるサキソフォン 川俣あけみ
煮凝りのスルリと落ちる盃の縁 金子宏二
大根の被写体となる天日干し 川面忠男
赤き計算機買って家業の初仕事 辻野多都子
色褪せし里山の路藪柑子 長張紘一
マンションに気配もあらず嫁が君 中川邦雄
下駄の歯のごときぶつ切り能登の鰤 萩尾 昇
新年の二十日たちてもおめでとう 平松和己
新年も歳の時速で駆けるかな 又木淳一
校友会のサークルであり、句会と同じでは詰まらないという意見もあり、俳句談義の時間を長くすることを申し合わせた。その時間をつくるため、開始時間は午後1時に繰り上げ、また投句数も2句減らして当季雑詠句を3句とすることになった。頻度は月に1回とし、原則として第3金曜日に実施することに決めた。次回は2月21日で、場所はベルブ永山のサークル活動室を引き続き利用する。
また俳句の腕を競うのではなく、俳句談義を楽しむ会にすることも改めて確認した。
以上を申し合わせた後、席を永山駅近くのそば店「はなわ」に移し、有志で懇談した。アルコール類を口に入れると、舌が滑らかになり、また趣が異なる俳句談義になった。
「写生句は類句が多く詰まらない」「金子兜太系の俳句はわかりくい」「いや、兜太は新聞の選句と結社の選句を使い分けており、新聞の句は難しくない」「年寄りのひがみを詠んだ句が自分ではいいと思うが、そういう句は選ばれない」等々。