正式サークルとなった俳句同好会
2014年03月23日
今年1月にスタートした俳句同好会は、多摩稲門会の正式サークルとなった。これに伴い稲門会から活動補助金が支給される。当面の運営は、会の立ち上げを呼びかけた経緯から川面忠男が連絡や報告などの世話役を務め、会計役は長張紘一さん(稲門会幹事長)にお願いする。
第3回目の例会は原則通り第3金曜日の3月21日午後1時から多摩市永山の公民館・ベルブ永山のサークル活動室で行われた。出席者は7人、欠席投句者が2人で、9人が3句ずつ投句、合計27句の中から出席の7人が5句ずつ選句した。俳句の先生がいない同好会なので、会員だけの互選句となるが、各人が最も佳いとした句を特選句とした。
披講後、投句について会員同士が忌憚のない意見、感想を述べ合い、句の直しも行った。また選句されなかった句について作者が理由を問い、「句が平板で飛躍がない」などと指摘され、今後の句作の参考にできるといった勉強会にもなった。同好会ならではのざっくばらんな集まりである。
特選句、互選句は以下の通り(カッコ内は選句者名)。
特選句
金婚の後は数へず鳥雲に 萩尾昇平 (川俣、又木、中川)
薄氷の波紋そのまま曲線美 長張紘一 (平松)
土匂ふ土舐め土の機嫌聴く 萩尾昇平 (長張)
春浅しパンジービオラの二重奏 又木淳一 (川面)
具の蜆末期の水に砂吐けり 中川邦雄 (萩尾)
互選句
土匂ふ土舐め土の機嫌聴く 萩尾昇平 (川俣、中川)
具の蜆末期の水に砂吐けり 中川邦雄 (又木、長張)
薄氷の波紋そのまま曲線美 長張紘一 (又木)
古草を踏みつけ踏みつけ再稼働 萩尾昇平 (川俣)
吊り雛の一筋の糸目が笑う 長張紘一 (川俣、川面)
終の住処と思えど旅へ春コート 辻野多都子(川俣)
白髪に紅梅二つ三つ滑り行く 金子宏二 (平松)
春一番小波に委す親子鴨 又木淳一 (平松)
四月馬鹿嘘も種切れ八十路行く 中川邦雄 (平松、又木、川面、萩尾)
南天に雪乗りかかり弓の枝 長張紘一 (平松、又木)
桃節句震災越えて凛と咲く 平松和己 (長張)
何となく雨艶めきて斑雪 辻野多都子(長張、川面)
昼のどか隣に猫も伸びており 中川邦雄 (長張)
白梅や願ひあふるる絵馬の嵩 川面忠男 (中川)
ミモザ咲く女の季なりイタリアは 又木淳一 (中川、萩尾)
手をかたく握りきしのみ梅の花 川俣あけみ(中川)
送電線撓むが如き春雨かな 金子宏二 (川面)
忘れられし学徒兵の碑春の猫 川俣あけみ(萩尾)
山塊の貝の化石や草青む 川俣あけみ(萩尾)