第6回俳句同好会
2014年06月22日
俳句同好会は6月20日午後1時から4時過ぎまで多摩市永山の公民館・ベルブ永山の4階和室で第6回句会を開いた。参加者は8人、欠席投句者が2人、各人が3句ずつ投句し、全投句数は30句となった。
これらの中から出席者8人が1人5句ずつ選句した。各人が最も佳いとした句を特選句、残り4句を互選句とした。
従来は披講で選句された句が読み上げられるたびに作者が名乗り出たが、今回は作者の名前を明らかにせず、選句者の選句理由、他者の論評などが終わった後に作者が名乗り出ることにした。
これは作者名がわかると、自由な論評ができないきらいがあり、自由闊達に発言してもらうための試みである。その効で議論が活発になり、午後4時に終わる予定が終わらず、後半は急いだものの30分ほど超過してしまった。
論評の例を挙げよう。特選句となった「一番花摘みてまた咲く花菖蒲」は「摘みてまた咲く」は「経過を追った説明句」と指摘された。
互選句の「見えぬ目にあぢさゐ映す杖の人」は、目の不自由な人が杖を持っているのは当たり前であると言われ、「杖の人」を別の表現にすれば、もっと佳いになる、という意見が多かった。
全投句30句のうち選句されたのは21句となった。選句外となった句についても理由について論じ合った。
例えば「墓抱きて氷雪舞う舞う女郎蜘蛛」は、凡句ではないが、今は夏の句会であり、季節感が合わないという指摘がなされた。
特選句、互選句は以下の通り。特選句となった句は互選句の紹介から外した。
特選句
麦秋や暮れても続く鬼ごっこ 中川邦雄
一番花摘みてまた咲く花菖蒲 又木淳一
平安の世の貝合せ田の蛙 辻野多都子
衣更男の沽券捨て切れず 萩尾昇平
田起こしは子供の声で生き変わる 長張紘一
バス響くシニアコーラス夏は来ぬ 又木淳一