2016.3(第157回) 八王子城跡
2016年03月13日
前日は一日中雨が降っていた。3月の「山歩きの会」は8日、3月にしては気温の高い晴れ日に八王子城跡を目指した。参加者は櫻井和子さん、中西摩可比さん、中川邦雄さん、橋本 孜さん、長張を含め5名である。JR高尾駅北口に10時集合した。
八王子城跡行きバスは、休日運行されているが平日はない。ゆっくりと歩き始め多摩森林科学園と多摩御陵の間の車道を上って行く。城山大橋で高尾街道を左折、中央自動車道をくぐり直ぐに左折すると、車は少なくなってくる。体は暑くなり途中で一枚一枚と上着を脱いで行く。
八王子城跡のガイダンス施設に寄り一休みする。八王子城の歴史・落城の様子や、城址の出土品の展示など詳しく説明されている。一休みした後、隣りのエントランス広場にある八王子城地形模型で、今日一日のコースの説明をし、八王子神社の最初の鳥居をくぐり登山道となる。
登山道は急坂である。藪椿の花が路の一面に散っている。梅もあちこちに咲き誇っている。金子曲輪のベンチには先客が食事をしていた。曲輪(くるわ)とは城の中の区画されている広場のことで、いくつかの曲輪が点在しそれぞれ守備を担当した武将がいた。
正午を少し過ぎたころ山頂直下の松木曲輪に着いた。一つ空いていた同じテーブルを囲み全員食事をとる。東京都心部の眺望は春靄で少しかすんでいた。スギ花粉は予報通り非常に多いと感じる。
食事後の集合写真を撮り、城の中心である本丸跡の頂上による。本丸も曲輪の一つで、標高460mの山頂にある最も重要な場所であるが、今は木立ちが茂り眺望はない。
ここには堀切という尾根道を切り崩し、敵の進入を止めると云われている箇所が幾つかある。これは必ずしもそうではなく、御主殿を造る時に大量の石材を得るためではないだろうかと、以前、ボランティアのガイドの説明を思い出した。
八王子神社を過ぎ急坂を下ると、陣馬街道への分岐に出る。急坂は次第になだらかな下り道となってくる。
花粉を一杯に付けた杉の枝が落ちている。量があまりにも多く、人為的に落としたとは思えず、最近の大風で飛び散らされたのではと思う。風で折れた枝や幹が始末されずに散らかっている。
薄暗いスギ林が突然伐採された空地に出る。材木は有効に利用されているように思える。跡地には檜や杉の苗が植えられ、胸の高さに育っている。
バスの時刻の調整のため、松嶽稲荷神社によった。鳥居の周りには巨大な杉の切り株が幾つか存在し、ベンチとして利用できる。かなり古い時代からの神社のようである。僕らは神社内にある水場を借り、頭から水をかける人、目の杉花粉を洗いだす人とそれぞれ身支度を整えていた。