幻の立川断層を歩く
2016年12月04日
日野稲門会「ハイキング同好会」参加
11月26日(土)8時15分立川駅1番ホームに集合した。
多摩から櫻井和子さん、川面忠男さんと長張、日野から高橋英子さん、中西摩可比さん(多摩会員でもある)、高橋敏夫さん、生川博さん、野尻明美さん、松島正明さん、南正隆さんの10名が集まった。
東青梅駅からバスで東京炭鉱バス停まで30分、丘陵に向かって少し歩いた所、御嶽神社前で今日の案内リーダー野尻さんの挨拶、全員の自己紹介、それぞれ軽い体操を済ませ岩蔵の大岩に上る。
日野稲門会ハイキング同好会から「幻の立川断層を歩く」とのタイトルの案内が来た。
多摩の「山歩きの会」と日野の「ハイキング同好会」は相互に参加しあおうと数年前から行われている。頻繁ではないが「山歩きの会」にも日野の会員の参加を迎えている。今回、多摩からの参加は一同初参加である。
岩蔵の大岩は立川断層の北端と考えられている。大岩を斜めに測定器を設置して地層のズレを測定しているが、5年間動いた形跡はないそうだ。
大所橋から川上に滝が見えるが、手前左側からも川が流れている。この場所が断層の分かれている場所と考えられていると説明があった。
一同は立川断層にそった岩蔵街道を南下する。
今寺田んぼは、下流にある観音橋辺りが断層で隆起し、せき止められこの辺は沼地と化した所と考えられている。今は水路が整備され畑となっている所である。野尻さんの考えはことごとくそれらの考えに反論する。
藤橋城址公園で昼食の時間となった。遠くの丘陵の中央が笹仁田峠で、断層が走る所と考えられている。右側の方が高くなっている。本来右側の方は関東平野が広り、徐々に低くなるはずで右側が隆起した証拠の一つと考えられている。
はぼ立川断層の上にある岩蔵街道を野尻さんのリードで足早に歩く。
箱根崎駅近くの狭山が池は、今は親水公園として整備されている。ここは狭山丘陵の先端で、古多摩川が狭山丘陵の北側を流れて、断層隆起で残堀川がせき止められ湿地帯となったと考えられている。
野尻さんの考えは、立川断層と云われている大部分の証拠は、4万年前に降り積もった立川ローム層により流れが変わり、古多摩川の流路跡と考えられ、残堀川を含めて断層ではないと考えられている。また、多くのトレンチ調査(地質調査)の深度が浅過ぎ疑問が残るそうである。
狭山が池から狭山神社の石段を登る。その境内の直ぐ下にトレンチ調査を2ケ所行い、断層面が発見された場所である。今は埋め戻され何も解らない場所であった。
断層帯と考えられている残堀川の今は、川床を掘り下げ護岸整備されている。