2006.12(第 81回) 陣馬・高尾山
12月も半ばになってもなんとなく寒さが感じられない朝であった。2回目の「シモバシラの花を見る会」の参加メンバーは、金子さん山岸さん橋本さんと、久しぶりに参加する伊藤さん白井さんの6人である。他のBコースには川面さん櫻井夫妻と初参加の遠藤さん達である。山歩きの後は京王クラブで忘年会があり、悠々の会やCコースと称し直接会場に向かうメンバーと合流する事になっている。
相模湖辺りから霧が立ち込め、紅葉の景色も薄っすらとしてきた。藤野駅から2台に分乗して和田峠に向かうが、今日はゴルフ客が多く大変な込みようである。1台目の30分位後に我々の2台目が出発した。駅周辺の霧は高度が上がるに従って晴れ渡り、和田峠は真っ青な空になっていた。前日の雨で道は湿って所々ぬかるんでいる。シモバシラの花は望めそうもない。
クヌギやコナラの落葉樹木の葉は既に落ち、真っ青な空が幹や小枝の間から見渡すことができる。地面は落ち葉で覆われ下草は隠れており夏の景色と様変わりしている。
陣馬山の頂で先発隊と合流した。富士は薄っすらとした霞の中に全体を景観することができた。富士は何処からでも望むことができるが、雲に隠れなかなか頂まで見る機会がない。
眼下の雲海も貴重な景色である。360度の眺望も堪能する間もなく山頂を後にして次の目的地の明王峠に向かう。
明王峠も休むことなく通過するが鳥の姿や鳴き声で伊藤さんは動かない。フィッフィッと口笛のような特徴のある鳴き声はウソとのことであった。
明王峠を過ぎ樹木の中が続き、時々空の見える明るい道を歩く。高低差のない比較的なだらかな尾根道が続く。逆方向に向かうハイカーも時々見かけられる。陣馬街道登山口に下りる幾つかの道を通り過ぎる。ここにもぬかるんだ所があり閉口するが、たいしたことではない。
景信山の頂に着き昼食となる。向かい側の団体は、臼や杵を借りて餅つきをやり始め騒いでいる。あまり上手くついているようには見えないが、直ぐに終わってしまった。我々も来年はここで餅つきをしようとの話もあったがあまり関心はしない。頂上下の売店前の広場には大勢のハイカーで賑わっていた。採れたての茸や山芋・山菜が所狭しと並べられ売られていた。こんなに人の多い山道は久しぶりである。
一番後ろを歩くのは白井さんである。拾った木の枝を杖にしてゆっくり着いてくる。私と同期であるがまだ現役であり、今回初めてAコースに参加した。辛そうであったが直に慣れることだろう。
もみじ台を過ぎた頃、上空がにわかに騒がしくなってきた。ヘリコプターで伐採した杉材を下にピストン輸送していた。石原都知事が花粉症対策として杉材を伐採しているらしい。南斜面の1号路はそのため閉鎖されていた。1週間ほど前にクマが出現した4号路を経由し高尾山駅に、そのまま1号路を下り高尾山口でBコースの連中と合流した。
京王クラブの「山歩きの会」忘年会は3階和室で行われ、総勢20数名の参加であった。その中で今年の最大の話題は、予想通り裏丹沢のヒルの話で大いに盛り上がっていた。 長張 記