2008.06(特別企画) 百蔵山・扇山
百蔵山・扇山の連山は、中央本線の四方津・梁川駅・鳥沢駅を過ぎた辺りから大きく北側の車窓に広がる馴染みの山である。鳥沢駅を過ぎ大月駅の一つ手前の猿橋駅を9時過ぎに下車する。
今日のメンバーは、川面さんと私2人である。駅から早速タクシーに乗車し、百蔵山登山口までそこから徒歩開始した。今回は、8月に控える甲斐駒ケ岳登山の訓練も兼ね、「山歩きの会」では2度目の試みで少々ハードなコースであると云うことであったが、前日の晩から大雨が振り中止となった。その日は曇り空ではあったが雨も止み、高幡不動尊の紫陽花祭りの見学に切り替わり、金子夫妻・川面さん・山岸さん・川俣さん・柴田さんらと楽しんだ。当日、梅雨の中の晴れ間を利用し同コースをトライしようということになった。
金子さんの作成したダイヤは、平日のダイヤと違う事は承知していたが、高尾駅でまさに乗車直前にドアが閉まってしまい乗車できず、川面さんを乗せた電車は去ってしまった。現役時代を過ぎ時間に対する感覚が衰えてきている。すっかり弛緩モードになってしまった。遅れること20分猿橋駅で落ち合ったが恐縮至極であった。
車を降り9時半に歩行開始する。しっとりとした深い森の山道を川面さん先頭でゆっくり登っていく。上左写真は猿橋の街並みで、桂川の蛇行が見渡せる。(上右写真)さらに高度を増すにしたがって赤松林の中に入る。1時間ほどで百蔵山頂上に着いた 。
頂は比較的広く樹木が茂っていた。そのまま進む扇山方面は、急傾斜の下山である。道際に腐生欄のオニノヤガラの穂状の花を見ることができた。初めてみた植物である。
コタラ山・カンバノ頭を巻き、今日の最大の難所である大久保山への急坂を登る。ここで初めて下山してくる若いカップルに出あった。大久保山は頂というより尾根の一部のようであった。さらに老人1人に出会うが、今日のコースで出会った最後のハイカーであり3人目であった。川面さんの新しい熊避けの鈴の音は、遠くまで響いているようであった。
大久保山の急坂を登りきると、そこからは平坦なコースが続く(上左写真)。
扇山の頂には1時少し前に着いた。広く平坦であり明るく周りに樹木がある。富士山方面に展望が開けているようであるが、霧が立ち込み視界はなかった。霧のかたまりが時々梢の間から流れて出てくる。駅からみた山頂はガスがかかっていたが、同じ状況のようである。
虻に悩まされながら食事を済ませ1時20分に、元の道を引き返す。しばらく尾根道を下るが、鳥沢駅方面への分れ道で尾根道から一気に沢へ下る。
大久保山の急坂を予想したが、下り道は急斜面をジグザグになった林道で綺麗に整備されていた。木の根もなく歩き易く快適な下りである。水呑杉の場所は、大木の根元から水が湧き出ており、直ぐにわかる。根が水場を跨ぐように構えている。さらに下り沢にでて久々の小休憩をとる。
山の神という所で、さほど冷たくはないが雨上がりの多くの水量が流れている。ここから一気に山道を梨の木平まで下り、そこから車道になりゴルフ場を回りながら休むことなく歩き続け、4時少し過ぎに鳥沢駅に着いた。人気の少ない快適な山歩きを楽しむことができた。20分ほど遅れた電車で八王子まで、何時もの居酒屋はまだ開いてなく、一階下の居酒屋でビールを飲んで、今日の成果を話し合うことができた。 長張 記