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剱岳・立山 多摩稲門会山歩きの会8月例会 特別企画

2013年08月25日

2013年8月12〜16日

(一日目)

剱岳登山の計画は、昨年私の腰痛や各メンバーそれぞれの都合により断念したが、2年越しに実行することができた。

八王子駅ホームに金子宏二さん、遠藤千尋さんと、それに金子さんの早稲田大学教職員の「山楽会」の仲間である平山敏夫さんと長張紘一4人が集合した。スーパーあずさ5号は8時34分発、時間通り出発した。指定席の車両は比較的空いていたが、次々と乗客が増えてきた。今日のメンバーは、先月、秩父の二子山で今回必要な岩登りに慣れるための訓練を、平山さんの指導で経験し皆顔なじみとなっている。

松本駅で大糸線に乗換し、信濃大町まで1時間。信濃大町駅から近くのラーメン屋で昼食を摂った。これも平山さんの案内で解りにくい所であるが旨いと評判の店らしく、店内は大変混んでいた。

信濃大町からアルペンラインの扇沢まではタクシーで6千円と、バスで行くより安上がり。扇沢の駐車場は満車状態で長い渋滞ができていた。タクシーは優先的に上のターミナルまで誘導され、下車時に帰りの時間の迎車を予約した。2時過ぎ発、関電トンネルトロリーバスは長い行列をつくり5、6台連なり一斉にスタートする。トンネル内は10℃ほどである。中間地点で逆に向かう連車とすれ違う。下車し黒部駅のトンネルを抜けるとダムの堰堤が現れてきた。ダムの堰堤からは、前方の上部に立山連峰が聳えている。堰堤をわたり終えると後方には針ノ木岳の尖った山頂が晴れ渡った青い空にある。

黒部駅からは黒部ケーブルカーに乗り継いで黒部平で降りる。

黒部平から立山ロープウェイで大観峰へ。

大観峰の標高は2316mに達している。大観峰からは黒部湖やロープウェイが眼下に広がり、上部には後立山連峰の針ノ木岳が先程ダムの堰堤から見た姿とは異なっていた。

大観峰から直ぐに、立山トンネルトロリーバスに乗り継ぐ。トロリーバスは昔、都心にも走っていたが、現在では関電トンネルと2ヵ所で運用されているとバス内の案内にあった。また、両トンネルには破砕帯の場所に青ランプが点灯され、100メートル程の所を掘り進めるのに13ヶ月も要したと案内していた。しかし、このアナウンスは同じ様な基調であり、両トンネルの経営が別資本で競っているのか、裕次郎の映画で有名になった大破砕帯に関してアナウンスは共通していた。

室堂に着いたのは4時頃、ここで今日の交通機関での移動が終わる。扇沢から室堂までの5日間有効往復切符の8800円は、価値のあるものであり、関東人には半日かけての旅であった。

室堂の周辺の自然保護区には、高山植物が次々と現われる。立山連峰を背景に毒草トリカブトの青い花が咲いていた。

立山玉殿の湧水の水を飲み、暫く辺の景色を楽しんだ後、みくりが池温泉に向かう。池に映る逆さ立山や、地獄谷の景色を過ぎて、直に今日の宿みくりが温泉に着いた。

登山客向けの山小屋の中では格別の感があった。ここだけしかない温泉施設で早速ひと風呂浴び、テラスで生ビールを飲み干した。下界の猛暑とは別世界であった。食事も格別なものであった。食事に同席した親子三代の長老のご婦人は、盛りつけ方が良く感激したと従業員に感想を話していた。上下の棚に左右4名づつ16名の定員の半分の人数で、僕ら4名は上段を占めた。しかし、他の部屋は大変な混みようであった。登山客も多いが、家族連れの夏休みの旅行を楽しむ客向けのロッジでもあるようだ。ここまでは、一般家族向けで多くの人が体験しているルートであろう。明日から山歩きが始まる。(一日目完)

(二日目)

13日5時半から朝食がはじまる。既に4時前から次々とロッジを出ていく。僕らは8時半頃ロッジを出て、剱岳登頂の基点となる山小屋剣山荘に向かう。ロッジの裏側に出ると、剱岳の頂上部分を望むことができる。山歩き開始である。リンドウ池や雷鳥荘を行き過ぎ、雷鳥沢キャンプ場の中を突っ切り新室堂乗越に向かう。キャンプ場には色とりどりのテントが張られていた。剣山荘へは新室堂乗越経由以外にルートはあるが、尾根筋に出て涼しい風を期待するからと平山さんの説明があった。

キャンプ場付近の幾つかの池塘をやり過ごし、いよいよ本格的な登りとなる。高山直物を観察しながら徐々に高度が増して行く。雪渓を横切りながら尾根筋に出た。涼風が清々しく辺に花が現れてきた。

写真提供平山さん

次々に現われる高山植物は青いイワギキョウ、イワカガミ、クルマユリ等、

高山以外には滅多には見られない花が咲き競い、一時の疲れを癒してくれていた。またチングルマやヨツバシオガマ、コバイケイソウも群落して広がっていた。

別山乗越まで尾根筋を登る。陽射しは強く腕は既に真っ赤に日焼けしてきた。不要な荷物は、みくりが池温泉に残してきたが、たいして減量は望めなかった。幾分か肩の荷は軽くなっているはずだが、肩にかかる荷はこたえてきた。雷鳥平から500m程上ってきた。

標高2700mを超えた別山乗越に剱御前小舎がある。大勢の登山客はそれぞれ行動しているが、ここに泊まる客ではない。ここにはバイオトイレがある。建物の周りの日影で簡単な昼食をとった。朝のロッジには弁当もあったが、どこの小屋の昼食弁当もご飯が旨くなく、また割高であることで、各自持参したパンなどで済ませていた。

簡単な食事を済ませ、剱御前を巻いて剣山荘を目指す。軽アイゼン着用の標識もあったが、僕らは装備に用意はなく、行き違った登山客に状況を確認し、そのまま進む事になった。今回の登山ルートは終始、先頭に平山さん、次に遠藤さん、次に長張、殿役は金子さんと列をなして進んでいる。

今日のルートは、ほぼ真っ直ぐ北に剱岳を目指すコースである。別山乗越から剣山荘までは殆どが下りで、その差300m程になる。そこが剱岳への登山口となる。

残雪や雪渓は真夏の今でも大きく残っている。表面は小石や泥をかぶり少し汚れているようにもみえるが、スキーでも楽しめそうな斜面も多くある。所々、雪解け水が斜面を流れ飲料にもなる。

今日の山荘である剣山荘はルートの先の山際に見えてきた。後少しの時間で到着する。山荘には急がずに、ゆっくり大きな岩のガレ場で周りの景色を楽しむことにした。

剱岳と思っていた山容の裏には、同じ様な山容が重なって霧が去った後に見えてきた。手前の山容は前剱(2813m)で間近で見ると同格の構えであった。

2時半過ぎて剣山荘に到着した。収容人数は160名。ここにはシャワー施設があり、またまた感激した。南北アルプスの山小屋でシャワー施設のある所は珍しい。涼しさは下界の猛暑とは別世界であった。食事は、前日の小屋よりも簡素であったが、山小屋では満足できるものであった。夕食まで時間があり昼寝を楽しむ事ができた。その間、皆はビールで喉を潤していた。

平山さんの予約のおかげか、上下の棚に4名づつ8名の部屋に、僕ら4名だけの貸切であった。ゆったりしたスペースは一日の疲れを癒してくれる。窓際からは寝ながら見える満天の星空が輝き、天の川の星屑を久し振りに見ることができた。30分程の時間に流星がいくつも流れていた。(二日目完)

(三日目)

14日5時半に起床、6時40分剣山荘を出発した。今日も終日天気に恵まれそうである。この山荘には登山後再び戻ることで、登山に必要な最小限の荷物だけ、みくりの温泉に残してきたと同様に余分な荷物を預け荷を軽減する。

装備の中には、腰に巻くパワーロープやカナビラ、ヘルメットと通常使用しない道具を装備している。ヘルメットは平山さんにお借りしている。いよいよ剱岳を目指し本格的な登りが始まる。山腹の登りは急峻となってきた。やがて尾根筋に出て一服剱(2618m)まで小一時間。剣山荘からは(2467m)からは150m程高度が上がった事になる。

 

一服剱から前剱が眼前に聳えているが、その後ろ側にまだ見えないが剱岳が控えている。昔、この前剱を剱岳と間違えて下山した者もいたそうであるが、山容は小型だが、剱岳の山容と酷似している。

山頂までのルートは、日本国内の一般登山者が登る山のうちでは最も危険度の高い山と云われている。青く澄みきった空に向かって岩山を更に登って行く。時々現われる高山植物に癒されつゝ、登高を続ける。100名山のうちでも富士山は別格にして、最も威厳のある山の一つであるようだ。

5番鎖岩峰トラバースは20m程横に移動する。先行の登山者の様子を、順番を待ちながら見守る。

鎖にはそれぞれ番号が施されている。上りは1番から最後の9番鎖(カニのたてばい)まで、下りは10番鎖(カニのよこばい)から13番まで整備されている。

写真提供平山さん

腰に巻いたパワーロープに付けたカナビラを鎖にセットしているので、余計な恐怖感はなく進むことができた。慣れてくればセットしなくてもスムーズに進んで行けるが、今回、僕にとってカナビラなくては進めなかったように思える。

海抜2999mの剱岳山頂は、岩が乱雑に積み上げられた場所の様であるが、狭くはなかった。南方には山並みが続く立山連峰が聳え、その背後に槍ヶ岳や穂高の頂きが見える。この眺めは甲斐駒ヶ岳から見た鳳凰三山の背後に見えた富士山の姿と類似していた。

写真提供平山さん

北側には後立山連峰が連なり、白馬岳が聳えている。後立山連峰を剱側から見たのは初めてであった。富山湾方面の海岸線は確認できなかったが、水平に真っ直ぐとりまく薄い水色の線が海上の上部か、空の境あたりに筋をつくっていた。

11時半ごろ下山する。剱岳の最大の難所と言われているカニのよこばいは10番鎖である。最初の出だしは勇気がいる。岩面に向きを直し、左足を下にある岩の赤いマークに大きく踏み下ろす。後発メンバーの足元が目線となる。横で平山さんが声をかけて指導してくれる。そのまま奈落の底まで落下の危険はあるが、先月訓練された通りの手順で鎖にカラビナを次々に掛け直しながら進んで行く。水平に移動した後、長いハシゴで下るが、ハシゴに乗り移る時は緊張を強いられる。

振り返ると先程の岩壁が迫っていた。岩壁には、岩の割れ目に登山者が張り付いている姿が小さく見える。カニの横這い・縦這いとは、説明にはないがこの岩肌が蟹の甲羅に似て、上りの直登を縦バイ、下りの横に移動するルートを横バイといって、登山者の姿を蟹に見立てていることでないと思える。

13番鎖を通過すると登りと同じルートを下る。

平蔵のコルや平蔵の頭の難所を過ぎ、往路に巻いた前剱の頂きを経て一服剱。やがて眼下に山荘が現れ、3時少し過ぎた所で剣山荘に着くことができた。積年の念願が叶った瞬間であった。(三日目完)

(四日目)

15日5時半頃、五竜岳と鹿島槍ヶ岳の間から浮き出る御来光を迎えた。2分程で太陽全体が後立山連峰の山並みから出現した。前泊と同じ部屋で、引続き僕らだけの貸切となり、余裕あるスペースが確保され、快適な睡眠をとることができた。

連日、考えられないような好天に恵まれたため、予備日としての一日はオマケ。余力があれば立山連峰を目指すことになっていた。目的の剱岳を登頂したあとの疲れは残っているが、全員立山の登頂に向かう事になった。

振り返ると剣山荘は遠く小さくなっていた。剣山荘から真っ直ぐ剱岳に向かう山道も続いている。これから山頂を目指す登山者も多い。

別山乗越まで、登りが続く。大規模な雪渓を幾つか渡る。御花畑やガレ場を抜け、別山乗越の剱御前小舎に着いた。

別山乗越までは、往路と同じルートであるが、ここから東の立山方面に向かう。急登を上がるに従って、剣岳の全容が氷河によってできたカールの遠方に聳えていた。何度見ても飽きることはない。同じような高さに見えた前剱はここからは、左手前に小さく添えている。

別山の手前で巻道へそれる。昨日の登山とは異なり、歩き易い高低差のない稜線歩きが楽しめる。立山連峰は別山、真砂岳、富士ノ折立、大汝山、雄山と続く連峰である。その中で大汝山が3015mの最高度である。真砂岳も巻いて、富士ノ折立へ。富士の折立から黒部湖が現われる。

3000m級の高さであるが高山病の症状は出なかった。ゆっくりした日程が効を奏したようである。剱御前小舎から室堂平の周りを遠く回り込むルートは、高低差を余り感じさせられない。

大汝山で昼食をとる。そこには売店があり、僕は700円のうどんをオーダーした。少し上った所に山頂がある。今回の山の旅の最高度3015mである。

食事を済ませ雄山神社のある雄山に向かう。霧が出てきた。

立山は、富士山・白山と日本三霊山の一つである。立山三山とは浄土山・雄山・別山を総称するらしい。その中で雄山の混み方は大変なもので、特に小さな子供の姿が都内の公園並みに賑わっている。この地方では立山登山は子供の成長の証と考えているらしい。アルペンルートの開通も後押ししている。 

立山からは大勢の登山者と一緒に下る。親子連れや山男や若い男女のカップル、小・中学生の団体等、東京の高尾山並みの混雑である。岩の多い急な下りは疲れた足にはこたえてきたが、1時間ほどで一の越山荘に着いた。雨がパラパラと辺りを濡らしてきた。山荘の広場で雨仕度を始める。一時的なものと思いザックカバーと折り畳み傘だけを出し大急ぎで出発した。ここからは観光地らしく室堂平まで石畳の散策路が続く。大粒の雨となり30分程降り続けたが、最初の雪渓を横切る時には雨は止んできた。雪渓は雨が混じりよく滑り歩き辛かった。5日間で始めて雨に遭遇した。

みくりが池温泉に着き、最後の宿は僕らだけの個室になった。温泉に着いた後も再び夕立があり、テラスで涼んでいた客は慌てて中に入っていた。

夕日は、19時5分に来日岳山腹に沈んでいった。明日の日程は、1日かけて自宅に向かい帰るだけである。リーダーの平山さんには、色々とお世話になった。僕らのスナップ写真を精力的に撮っても頂いた。何時ものリーダーの金子さんも殿役をお願いできた。若手の遠藤さんも、この山旅は人生にとって貴重な経験・思い出となると思う。皆さんに感謝したい。(四日目完)          おわり

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