仙丈ヶ岳 多摩稲門会山歩きの会8月例会 特別企画
2013年09月01日
2013年8月26〜28日
26日、八王子10時34分発スーパーあずさに乗り込み11時28分甲府駅に着いた。今回の特別企画は先月の下旬に予定していたが、天候不良のため中止し、再度計画、実施されたものである。
川面忠男さん、宇田川登さん、金子宏二さん、稲城稲門会の飯島浩さんと料理の先生である山中トモ子さん、山中さんは、永山ベルブで「男の料理教室」を主催する。08年の甲斐駒ケ岳登山で一緒だった金子さんの友人の新発田市の木村正宏さん、長張紘一の7名がメンバーだ。
北沢峠(標高2000m)でバスを降りたのは3時少し前。バス停前が長衛荘、今夜の宿だ。デッキに出て酒宴、英気を養う。木村さんからは、以前甲斐駒ヶ岳登山の折にも越の寒梅を頂き美酒に酔うことができた。今回も地元の〆張鶴の一升瓶や、菊水の銘酒を態々持参して頂いた。
27日5時5分前に徒歩開始。あたりはまだ暗く、長衛荘からは先発した登山者のヘッドランプの光が霧の立込めた闇の中でゆっくり動いていた。その後を僕らは追う。緩やかな整備された山道で迷う事はない。ここは、シラビソ、トウヒ、コメツガ、ダテカンバ等の自然林に覆われている。昨夜半の大雨は止んでいたが、山道は濡れていた。涼しいので、登高がはかどった。
南アの女王と称される仙丈ヶ岳は歩きやすい登山道や柔らかな曲線を描くカール等があり、南アルプスの入門編と云われているが、大滝頭と呼ばれる分岐点辺りまでは、女性的な山と感じられた。
8時過ぎに2855mの小仙丈ヶ岳にたどり着いた。好天ならパノラマの景色に見とれるハズであるのだが、霧はまだ晴れることはなかった。
小仙丈ヶ岳から岩場の下りが始まる。この岩場は今回のルートの一番の難所である。時間の経過に従って霧は晴れつつある。左側には小仙丈カールが霧の晴れ間に広がってきた。大仙丈カールと薮沢カールの間の稜線を過ぎる頃には上空の雲はなくなっていた。薮沢カールの方向に、人への警戒心の少ない雷鳥4羽が至近距離に餌をついばんでいた。雌だけの集団と思う。雄は雌に比べ全体が黒い姿である。
10時前仙丈ヶ岳山頂上に到着した。朝食が4時だったので、少々空腹状態にあり、皆軽い食事を摂る。僕は、前日に支給された長衛荘の朝食用の弁当を、ここで食べることにした。
飯島さん山中さん達から、山頂のコーヒーを頂き、疲れた体を癒してくれた。山頂から雲間に見える山容を、次々に同定するのは楽しみの一つである。特に甲斐駒ヶ岳の雲が流れ、全容を一度に見ることはできなかったが、山頂が現れた時には感動した。
5年前に同じようなメンバーで甲斐駒に登り、隣に大きく山麓を広げていた北岳や仙丈ヶ岳を臨んだ。北岳はその翌年に計画実行され、今日、仙丈ヶ岳に立って、甲斐駒ヶ岳を望むことができた。山頂での集合写真を、それぞれのカメラに納めた後、11時前に下山、藪沢への路を行く。
仙丈ヶ岳は南アルプス北部に位置している。美しい山塊はアプローチが長く山頂近くに典型的なカールと豊かな高山植物郡を併せ持ち、これも南アの女王と呼ばれる由縁のようだ。藪沢カールの中央にある仙丈小屋で、今日中に東京に帰る稲城組みと別れ、先発して頂いた。この辺には高山植物が多く見られ、特にトリカブトの青い花はあちこちにみられた。