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「焼肉宴会、延々4時間に」
2018-01-21
69回目のグルメの会は1月17日、多摩センターのココリア6階にある焼肉店「但馬屋」で開いた。男性9人、女性ひとりの計10人が参加。寒さ厳しき折、開始時刻をいつもの夕方から午後1時に繰り上げたせいか、半年前にけがで腰痛を患った河合一郎さんがコルセット姿で久々に参加。マッコリや日本酒の熱燗などを飲み干しながらカルビやロースなどを平らげているうちに、アッという間に4時間が過ぎ去った。
まずは開始繰り上げを主導した櫻井和子さんが音頭をとり生ビールで乾杯。キムチやナムルの盛り合わせが運ばれると、穀類に小麦麹を加えて発酵させた韓国の濁り酒マッコリに人気が集中。トマトやサニーレタス、タマネギ、水菜、キュウリの「但馬屋サラダ」に次いで上タン塩、鳥取の大山鶏モモが運ばれて焼肉が始まった。
煙が室内に広がらないロースターでいずれも特選のカルビとロース、上赤身が焼きあがったころには宴もたけなわとなり、恒例のショートスピーチに入った。明治維新150年の今年、NHK大河ドラマの「西郷(せご)どん」が始まったばかりのせいか、鹿児島出身の又木淳一さんが「杜の響き」で紹介した「(西郷)南洲翁遺訓」をとっかかりに、地元鹿児島の盛り上がりぶりを興奮気味に伝えた。西村弘さんは、「鹿児島の郷中(ごじゅう)教育を是非復活して」と主張。主君と親の仇が目の前に現れた場合、「まず主君の仇を討て」と普通の教育は教えたが、「郷中教育はどっちでもいいから先に来たやつをぶったたけ、とした」と解説した。
浪久圭司さんは「西郷どんは生涯3回妻をめとった」とし、「女房を亡くして10年。家事ができないのにひとり住まいでよく頑張った。西郷どんを目指したい」。河合さんは「人間は出会いが大事。83歳から老いらくの恋をしたい」。
櫻井さんは「西郷さんはやさしい統治をしようとしたのでは。なぜ征韓論にいくのか分からない」と歴史の謎を指摘した。
一方、由井濱洋一さんは「元旦から飲みっぱなし。何を飲んでもうまい」と酒浸り人生を語り、広田進さんは「孫の時代まで平和が続いて欲しい」と戦後日本の住みやすさを回顧した。
長張紘一さんは新聞各紙の持ち味を自身の体験に沿って論評、川面忠男さんは新聞の将来に不安をにじませた。
この辺で飲み放題は時間切れとなり、カルビクッパを食べてお開きというのがいつものパターン。しかし今回はお店の好意で個室使用の延長が可能となり、とくに新聞の将来像をめぐって熱い議論が活発に交わされた結果、いつの間にか午後5時間近くになっていた。
(世話役 浅井隆夫)
活動5年目の俳句同好会
2018-01-21
第49回俳句同好会が1月19日に開かれ、サークル活動として発足5年目に入った。今回は8人が3句ずつ投句、5句ずつ選句した。句会に出席したのは5人だが、自由闊達な合評となった。
今回の特色は配偶者との別れに伴う心境を詠んだ句が高得点句となった。最近、作者自身が不幸を体験して詠んだ句だ。その告別式に参列した人の俳句も含め選句のベスト3となった。結社であれば天、地、人ということになる。
歳時記の季語を見ながら句をひねるといった作りものではなく作者の真実の心が産み出した句はやはり力があるといった句評になった。
一方、選句された句にも文法的な間違いがあったり、1句の中に二つの春の季語や夏の季語があったりといった指摘もあった。サークル活動として楽しみながら俳句力を高めたいと思う句会となった。
句会後、参加者は4人と少なかったが、俳句談義もある新年会を行なった。
選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名。特選句は◎で表記。
生と死を分け白々と初暦 辻野多都子(川俣◎、萩尾◎、長張、又木)
自由てふ言葉寂しき年初かな 辻野多都子(川面◎、又木◎、川俣)
葬送の庭に残れる寒椿 川俣あけみ(宮地◎、川面、萩尾、又木)
信置くは土と鍬かや雑煮餅 萩尾昇平(長張◎、辻野、又木)
賀状だけの七十余年や二枚あり 萩尾昇平(平松◎)
木蓮の春待つ息吹き繭のよう 平松和己(辻野◎)
樺はぜて山の声呼ぶ暖炉の火 川俣あけみ(川面、辻野、長張、萩尾、又木)
家郷いま西郷どんなるぞ老の春 又木淳一(川面、川俣、萩尾)
冬日向群を離るる鳩一羽 川面忠男(川俣、辻野、平松)
門出待つ形それぞれ冬芽かな 長張紘一(辻野、宮地)
声の来て少年ら来る枯木山 川俣あけみ(川面、長張)
若水汲む水道水もめでたけり 萩尾昇平(川俣、平松)
猫轢かれ独りになりて年暮るる 辻野多都子(宮地)
寄合やほんまに旨ききりたんぽ 川面忠男(平松)
初春や浮雲に干支こじつけて 宮地麗子(萩尾)
顔色の宜しと言はる大旦 又木淳一(宮地)
硝子越し日射し追いかけ日向ぼこ 宮地麗子(平松)
宝てふ野に御座す富士御慶かな 又木淳一(宮地)
辛抱もあと一月や寒の入 宮地麗子(長張)
(文責・川面)
2018.1(第172回)御岳山
2018-01-14
1月9日、前日夜半から早朝まで雨が降っていた。予報では昼頃から晴れ空となる。
JR御嶽駅からバス10分でケーブル下まで、バスをおり急登を上った所にケーブルの滝本駅がある。
路面はしっとりと濡れていたが、滑るようなことはない。
風もなく湿気の多い冷気が漂っていた。
今日のメンバーは櫻井和子さん、中西摩可比さん、白鳥金丸さん、長張の4名である。
ケーブル内に犬専用のスペースがある。
大小5匹のペットが、それぞれ抱かれ床に伏せられ、おとなしく乗車している。
ケーブルは一気に400m登り御岳山駅に着いた。展望台からは雲のなびく関東平野のパノラマが望め、高層ビルの上部だけが顔を出す光景も見られた。
鳥居を通して御岳山、その頂に社殿が裾には神代ケヤキの枝ぶりが見える。
参道は右にカーブしながら天空の街並みに向かう。
左の谷を大きくカーブして平らの道となり、軽自動車も走れるようになっている。郵便配達のバイクが通り過ぎていった。
武蔵御嶽神社は紀元前91年に創建されたと云われている。日本武尊が東征の際、道に迷い白狼に導かれたことで「おいぬ様」を祀っている。神社は流石に重厚なものであった。
ケーブに同乗した犬たちも急な石段を上ってきた。
昼食の時間となっていたので、境内から長尾平分岐点の休憩所に向かう。
休憩所には幾つかのテーブルが用意されている。2・3のグループがそれぞれ昼食をとっている。珍しく若いグループもいた。
空いている日当たりの良いテーブルを一同囲む。背後から冷たい風が吹いている。
昼食後、長尾平分岐点から七代の滝への道を下る。御岳山から230m程下ることになる。よく整えられた杉林の中の急登が続く。一番下った所に滝があるが中々気配がない。
杉林の根を跨ぎながら慎重に下って行く。夏に生い茂る道端の草花は、今の時期にはない。
水の音が聞こえてきたが滝の音ではない。一つ手前の沢の渓流に架けられた木橋を渡り、尾根を回り込むとやっと七代の滝の渓流にでた。岩ばかりの川床は滑るようなことはなかった。
七代の滝は、周りこんで進まないと見えない。昨日は雨が降ったが、流量はさほど多くはなかった。
白鳥さんは滝つぼの水が甘いと云っていたが、口にして確認する人はいなかった。
滝の脇に鉄の階段がかけられている。慎重に鉄の階段を上り滝の上部に上る。鉄の階段は幾つか続き、いつの間にか七代の滝は遥か下に位置している。幾つかの滝が続き全部で八つほどの滝で構成されているが、階段の途中からは一つしか見ることはできない。
幾つかの階段を上り、岩を抱いた根を伝い次のスポットである天狗岩に着いた。
天狗岩からロックガーデン・綾広の滝方面のコースをやめて、最短で昼食をとった長尾平分岐点に戻る。神社の階段から神代ケヤキそしてケーブルの駅に着く。
奥多摩駅から登ってきた本格的な登山者や、女性一人の登山者も見られた。
下るケーブルにも御犬様が同乗した。ケーブル下の滝本駅からバスでJR御嶽駅まで、バスに犬は乗っていない。自家用車で帰るようである。
新年戌年に御犬様を祀る御岳神社を詣でることができた。今年一年ご利益があることを願いたい。
立川の北口の居酒屋「磯丸水産」に落ち着いた。
前日雨が降ったが、一月にしては暖かい一日であった。久し振りの参加の白鳥さんは初めての御岳山に感激されて、今日一日犬も含めて何人に話をかけられた事か。
長張 記
第65回文化フォーラム・「賀詞交歓会」のご案内
2018-01-07
会員、校友の皆様にはご清祥にお過ごしのこととお慶び申し上げます。
さて、毎年開催いたします恒例の新年賀詞交歓会は、「多摩ダンディーズ」の演奏をお楽しみ頂きますのでご案内申し上げます。
市民フォーラムですので、校友の皆様をはじめご家族、ご友人の方ともお誘いあわせの上ご出席賜りますようご案内申し上げます。
記
<文化フォーラム> 『多摩ダンディーズ 演奏会 』
(1) 日 時: 2018年2月3日(土)14時~15時30分(13時30分開場)
(2) 場 所: 多摩永山情報教育センター(京王永山駅より徒歩約7分)
教育棟7階 展望サロン「美膳」(多摩市諏訪2-5-1 TEL:042-338‐0602)
(3) 演奏者: 『多摩ダンディーズ』
(4) 演奏者紹介:
会員の中村昭夫さんがメンバーの多摩ダンディーズは、多摩男声合唱団メンバー4人で15年前に結成した男声カルテット(四重奏)です。
メンバーはボーカル男性4人と女性ピアノ伴奏の5人グループです。デビューは多摩市主催の「長寿を祝う会」で、その後多摩市主催の永山フェスティバル、各公民館やコミュニティセンターの音楽行事、社会福祉協議会の斡旋による高齢者福祉施設などでの演奏会など年5,6回の演奏会を行っています。歌謡曲やフォーク、外国曲などをダンディーズにて独自にカルテット用に編曲しピアノ伴奏も独自に編曲しています。ボーカルメンバー4人は、高齢の域になりますが新年会に向けて一生懸命練習をしています。
<賀詞交歓会>
講演会後に同所にて懇親会を行います。ご出席下さいますようお願い申し上げます。
時 間: 16時~18時 会費: 懇親飲食代4000円
お問い合わせ及びお申し込み先(1月19日(金)までにお願いします)
幹事長 長張紘一 〒206-0001 多摩市和田1719-12
TEL:042-337-1792 メール:nagahari@ttv.ne.jp
尚、懇親会参加の方は1月19日迄に同封の郵便振込み用紙でお振込み下さい。
振込みされた方の別途申し込みは不要です。
以上
第9回“ボウリングを楽しむ会”のご案内
2017-12-31
第9回ボウリングを楽しむ会は幹事の都合で2月から3月開催になりました。今回は特例といたします。ボウリングの会は更に充実し、仲良く楽しくをモットーに10本のピンに向かいます。今回も基本に忠実にSKILL UPをはかる会です。楽しいですのでぜひご参加ください。初参加の方も歓迎です。
記
開催日: 2018年3月17日(土)午後3時から7時10分
(集合は午後2時30分)
場 所: 永山コパボウル(京王/小田急 永山駅より徒歩約1分)(多摩市永山1-3-4 ヒューマックスパビリオン6F TEL:042-339-9966 )
主 催: 多摩稲門会 「ボウリングの会」 <ボウリングを楽しむ会> 午後3時~5時
3ゲーム投げます。当日の事情により変更があることがあります。
募集は9~12名程度。
<懇親会> 午後5時10分~7時10分(2時間)
近くの飲食店で懇親会を行います。
参加費は男性5,000円、女性4,000円。プレー費、貸靴料、懇親会費用を含んでいます。参加費は当日支払いですが、お申し込みの方で当日キャンセルは受け付けません。
<お問い合わせ及びお申込先>(3月3日(土)申し込み締め切りです。)
幹事 稲垣友三 〒206-0041 多摩市愛宕2-4-1-102
TEL:090-2498-0689 メール:yinagaki@e-emotion.jp(参加お申し込みはメールでお願いします。)
山歩きの会 1月例会のご案内
2017-12-24
新年最初のコースは御岳山です。関東随一の霊場で古くから山岳信仰の対照となっております。ケーブルを利用して標高差400mを一気に上ることができ、都民の人気スポットとなっています。山上には武藏御嶽神社が建立されています。神社の回りには宿坊等天空の街が広がり賑わっています。また、沢沿いのロックガーデンはパワースポットとして注目を集めている場所です。清流と奇岩が作り出す美しい自然のアートを鑑賞しましょう。
ご検討の上、体調に合わせご参加下さいますようお願いいたします。
1.日時 コース 1月9日(火)
2.予定コース 御岳山・七代の滝・綾広の滝 (歩行4時間弱)
○集合 (9:05) 聖蹟桜ヶ丘駅上りホーム新宿寄り
聖蹟桜ヶ丘(09:13)→分倍河原駅乗換 JR南武線(09:25)→(09:36)立川駅乗換JR中央・青梅線(09:44)→(10:14)青梅駅(10:15)→(10:31)御嶽駅 バス乗換 御嶽駅発→滝本駅 ケーブル乗換 御岳登山鉄道→御岳山駅
徒歩開始 御岳山駅→(:35)御岳山→(:30)七代の滝→(:30)ロックガーデン→(:30)綾広の滝→(1:00)神大ケヤキ→(:20)御岳山駅
御岳山駅ケーブル→滝本駅バス乗り換え→JR御嶽駅
○持ち物・装備
・ 昼食、水、間食等 服装は長袖シャツ(寒さ対策-ウインドヤッケ、ジャンパー等)、帽子、軍手、タオル等、雨具(折り畳み傘)、ストック
○雨天の場合は中止します。迷うような場合は、電話でお尋ね下さい
参加ご希望の方は、長張 TEL 042-337-1792、
携 帯 080-5544-6915
e-mail nagahari@ttv.ne.jp)にまでにお知らせください
2月3日は文化フォーラムと賀詞交歓会が予定されています
「いねの会」 地域福祉のシェア・マインドに寄付
2017-12-24
カラオケサークル「いねの会」は12月19日正午から15人が参加して多摩市関戸のカラオケスナック「麗」で忘年会を兼ねた例会を開いた。会長の青木さんの音頭で乾杯した後、午後5時まで1人が4曲を歌い、「いねの会」としては今年の歌い納めとなった。
ここ数年、12月はビンゴゲームが恒例となっている。賞品は新たに購入したものと会員が提供したものを用意する。青木さんと辻野さんのコンビで箱の中から引いた番号が発表されるたびに「あった!」「ない!」という声。騒々しいが、盛り上がっている。やがてリーチ!という声が相次いだ。ついにビンゴ!と名乗り出た一番手は櫻井さんだった。選り取り見取りの中から高級焼酎を選んだ。その焼酎を得たいと思っていた者が落胆の声をあげた。それは筆者である。その後でビンゴ!という声が続いたが、なかなかビンゴにならない者も。時間節約でビンゴになったことにし、お情けの賞品をもらった。これも、かく言う筆者である。
今年のビンゴゲームにはNPO法人シェア・マインド代表の松本靖子さんが参加した。松本さんは多摩稲門会の会員であり、12月発行の会報「杜の響き」に「日本の食品ロス、貧困問題と、その解決への取り組み」と題した文を寄稿している。その中で困窮家庭への食糧支援、食品ロス解消のための倉庫維持など無料スーパーを展開する活動に取り組んでいると書いている。それには活動資金が必要であり、「いねの会」は参加者から寄付を集めて手渡そうと松本さんを招待したものだ。寄付には参加者15人だけでなく「麗」のママも協賛し、松本さんから「大変な額」と言っていただける金額が集まった。
多摩稲門会の活動目的は「会員相互の親睦を図り、併せて早稲田大学の発展と、地方文化の向上に寄与する事」となっている。これに加えて「いねの会」はシェア・マインドに寄付という形で地域福祉にも寄与したことになる。
また松本さんは要望に応じて歌も披露した。曲は松任谷由美の「まちぶせ」、中島みゆきの「空と君のあいだに」で、「いねの会」の大半のメンバーに比べるとやはり若さが感じられた。「いねの会」のメンバーは高齢化が進んでいるが、若い人の歌もいいものだと思う日となった。
(文責・川面)
囲碁サークル 1月(第9回)「多摩白門会」(中央大学)との交流会のご案内
2017-12-24
12月12日(水)に第8回の交流会を「京王クラブ」にて、多摩白門会(中央大学)3名、稲門会は、井石四段、白石三段2名、計5名で開催しました。
私は所用があり欠席。幹事の井石さんによれば各3回戦をこなし、そのあとレストランで忘年懇親会を開催、今年の交流を温めました。
更に、下さん、吉原さん、白石さん、井石さんの4人は「麗」に繰り出し、カラオケを楽しみました。
また次回での熱戦を期し、和やかな内にお開きとなりました。
●参加者
白門会 下六段、吉原初段、宮坂1級
稲門会 井石四段、白石三段
第9回は、1月24日(水)、午後1時30分より、「京王クラブ」にて多摩稲門会から、井石四段、白石三段、平松三段、他、参加予定。
囲碁を楽しみたい方は誰でも大歓迎ですので、ご連絡下さい。
(碁会無料。懇親会各実費)
(文責-平松和己)
第48回俳句同好会
2017-12-17
多摩稲門会のサークル「俳句同好会」の実施日は毎月第三金曜日だが、12月は15日、永山公民館の和室で開かれた。発足して48回目、まる4年が経過したことになる。当日は8人が投句と選句を行なったが、会場には7人が出席した。
当日の高得点句は「底冷えや御仏はみな素足なる」で特選句にこそならなかったものの出席者全員が選句した。奈良の山の辺の道のお堂で見た景という。仏の衣や手などは見るのが普通だが、底冷えの中の素足に言及したのは出色だ。
「シャンシャンと何事もなき年の暮れ」は何の変哲もない歳末風景だが、今年は上野動物園で生まれたパンダのシャンシャンが無事に育ったことも連想させる楽しい俳句だ。
「悔ゆる日を句点としたき冬至かな」は、作者が4年前の第1回俳句同好会に投句された川俣さんの「病みし日を読点とせむ冬満月」を読み、鮮烈な印象を持ち続けたうえで作った句という。この4年間、作者はこの俳句会で勉強したのだ。その成果が表れた句と言えよう。
当日の選句結果は以下の通り。カッコ内は選句者名、特選は◎で表記。
花枇杷や真珠育む湾の風 川俣あけみ(宮地◎、川面、辻野、平松)
鷹舞ふや鳥葬の峰思ひ馳せ 萩尾昇平(辻野◎、川面、川俣、長張)
芋のあて親より子芋孫の芋 長張紘一(萩尾◎、平松)
黄落の足許踏めば陽の匂い 辻野多都子(長張◎、宮地)
手前味噌男料理の寒の鰤 長張紘一(平松◎、又木)
シャンシャンと何事もなき年の暮れ 平松和己(川面◎)
人はみな思想家となる大枯野 萩尾昇平(又木◎)
底冷えや御仏はみな素足なる 川俣あけみ(川面、辻野、長張、萩尾、又木、宮地)
木の葉髪声張り上げて歌ひたし 宮地麗子(川面、川俣、辻野、萩尾)
悔ゆる日を句点としたき冬至かな 又木淳一(川俣、辻野、平松)
真紅の紅葉に潜む闇の色 辻野多都子(萩尾、又木、宮地)
古文書の江戸を旅する寒灯下 川俣あけみ(平松、又木)
樹を揺すり真青の下の落葉掻 長張紘一(川俣、宮地)
坂道や目線の屋根に紅葉散る 川面忠男(長張)
紅葉散る音の聞こゆる寺の朝 宮地麗子(川俣)
短日や杖つく足のもどかしく 宮地麗子(長張紘一)
忘年会帽子を回し寄付集め 川面忠男(萩尾)
(文責・川面)
2017.12(第171回)八王子城跡・心源院
2017-12-17
朝晩が急に冷え込む季節に変わり、12月12日の朝も寒々としていた。今日のメンバーは櫻井和子さん、中川邦雄さん、白井昭男さん、長張の4名である。JR高尾駅北口改札口10時に集合。中西さんは前日のポリープ摘出の手術のため欠席。林さんは風邪気味で経堂の駅まで出向いたが途中で諦めたようである。
高尾駅から森林科学園の前を過ぎ、中央自動車道を潜り左折して八王子城跡に向かう。頻繁に走る車の騒音から開放された。
管理棟の男性からガイドしましょうかと声をかけられたが、御主殿跡から直ぐ戻り城山に急ぐために断った。ガイドの説明を聞きながらゆっくり上る事も何時か企画したいと思った。曳き橋の下を潜り御主殿の滝をやり過ごし御主殿跡の広場に上る。
御主殿跡は平らな広場となっているが、ここに幾つかの建物が立ち並んでいた名残の礎石が整然と並んでいる。
奥の庭園跡といわれる場所には池跡もあり、徐々に復元されていた。
御主殿から降りて櫓(やぐら)門跡の急な石段を下りる。急な下りで足が攣ってくる。急な石段も戦略の一つであろう。曳き橋を渡り対岸の古道を下り、管理棟まで戻り裏側の城跡の登山口に着いた。ここから本格的な山登りが始まるが11時を過ぎていた。
急登が続く中で平地の金子曲輪で小休憩。昼食の時間になっていたが、食事場所である中の曲輪まで足をのばすことにした。冬至近くの快晴の日差しは低く大変眩しい。静かな山道であるが、時々先行の登山者が降りてくる。
9合目を過ぎて、樹木が伐採された場所に出る。冬の乾燥した晴れ間の展望は良く、筑波山や房総の山並みもはっきり、池袋・新宿・品川・横浜のビル群も澄み切った空気を通して一望できる。遮るものがないこのような場所に城を造りたくなる気持ちもわかる。中川さんは途中から本丸跡の山頂に直登するコースに入り、山頂で僕らを待っていたようであるが、僕らは山頂まで上らず食事を優先したい。
八王子城址の中の曲輪の展望地のテーブルで遅い昼食をとる。他のテーブルは僕らと同じような年齢の団体で賑わっていたが、僕らが食事を終わった時には誰もいなくなっていた。前回の「山歩きの会」ではテーブル傍らにあった山桜の大木は地際で切られていた。